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顔認証技術を活用した空港施設におけるセキュリティ対策

近年、空港施設では旅行者やビジネスの交通経路として広く利用されています。空港は航空機の発着や保管をはじめ、整備を行う設備やセキュリティ・インフラに関する多くの情報を管理しています。人々の空港施設利用の拡大に伴い、不正アクセスからこれらの情報や資産を守るため精度の高い認証セキュリティの防犯対策が求められます。空港を利用する個人の特定やエリアの使用制限を明確にするためには、正確性のある顔認証技術が適します。多くの人々が集まり、正確でスピーディな顔認証技術を導入することで、空港施設の安全性向上につながります。
 
◎空港の顔認証システムで防犯セキュリティ対策を行う目的
空港施設では、顔認証技術での防犯セキュリティ対策を行うことで、外部の人間による不正アクセスやデジタルデータ流出への拡大を抑えることができます。空港施設は国内外問わず不特定多数の人間が出入りします。パスポートや旅行情報で身元が判明している方の他に、個人の確定が難しい人間も多く存在します。また、日常的に施設内部で働く従業員や不定期で利用する航空関係者の出入りもあります。個人の識別を必要とする人数が多ければ多いほど、一人ひとりに対して確実な認証技術が求められるため、より正確な生体認証である顔認証の技術が求められるのです。顔認証の技術で防げる不正アクセスには、物理的侵入とデジタル内部からの侵入があります。物理的侵入とは空港施設内で、顔認証の登録がない無許可の人物が制限エリアに侵入するリスクを指します。これらはテロ行為や盗難、妨害行為などのトラブルに発展する可能性がおおいにあります。さらに職員や航空関係者など、内部関係者が自身の持つアクセス権を悪用して不正を試みることもあります。この場合、エリアへの入室時に物理的な鍵やカード認証を用いると紛失のリスクが高まり、安全なセキュリティ対策を構築できません。紛失や失念のリスクがない生体認証の顔認証技術を利用することで、強固なセキュリティを手に入れられます。また、デジタルデータ流出の回避も精度の高い顔認証技術が有効的とされます。空港が保持するデジタルデータのリスクには、サイバー攻撃やデータ漏洩があります。外部の人間によるITシステムやネットワークへのサイバー攻撃には、フィッシング攻撃やランサムウェアなどが含まれます。このような被害が発生すると、空港設備のシステムの停止やデータの盗難につながる恐れがあります。認証精度の高い顔認証の技術は、これら空港施設における全てのリスクに対処することができます。
 
◎空港情報の保護に適した顔認証の導入効果
顔認証技術のある入退室管理での不正入室防止策は、空港施設のさまざまな機密情報や資産を保護します。たとえば、顔認証技術を利用し不正アクセスによるテロリズムや犯罪行為を防ぐことで、乗客の安全を確保することを最優先にできます。顔認証は、個人の顔のパーツである目・鼻・口の特徴をデジタル化して識別認証を行います。この顔認証技術の仕組みは、他人が偽造・コピーをして利用者の顔の情報を容易に再現することはできません。また顔認証で用いる顔は体の一部であるため、他人に貸し借りして不正な行為を働くことも難しい認証手段です。顔認証技術は外部の人間はもちろん、内部的犯行の抑制にもつながります。顔認証技術による安全性の確保は空港施設の利用者に対する人的被害のみではありません。空港内の運航管理や整備作業の区域に不正アクセスがあると、運航スケジュールに支障をきたす可能性があります。空港のITインフラや運航管理システムへの不正アクセスを防ぐことで、データの漏洩やシステムの破壊を防ぎます。また、顔認証の技術は災害時や自然被害など予期せぬ事態が起こった場合にも、迅速な判断を行うための材料となります。万が一、災害が発生し空港施設の特定エリアに取り残された人間がいても、その該当者が誰なのか、いつからその場所にいるのかも顔認証でリアルタイムに確認することができます。該当者の身元判別やエリアでの滞在時間を詳しく把握することで、救助や被害の範囲の特定につながります。顔認証技術を導入することで、空港施設利用者の動線やスムーズな運営の改善向上にも役立ちます。空港施設での顔認証技術の活用はエリアごとに警備員やインフォメーションの設置が不要になり、必要最低限の人員配置でセキュリティ対策ができます。不要な人員を削減することで、空港施設全体にかかるコストを抑えることができます。
 
◎空港内の入退室管理に導入する顔認証技術
空港施設を利用する個人の身元や識別を行う手段として、顔認証技術を導入した入退室管理システムがあります。入退室管理システムは、セキュリティを高めたいエリアの入口に設けることで「いつ誰がどこに出入りしたのか」を、デジタルデータ上で管理して記録するシステムです。この「誰が」出入りしたのかを識別するために利用される認証が手段が生体認証である顔認証です。空港施設に設ける入退室管理は、部外者による不正アクセスのほかに航空機の快適な運行と従業員の勤怠システムの管理にも有効的です。不正アクセスのリスクは、空港施設内部でも非常に多く発生しやすく、従業員出入り口を始め、部署や部屋ごとに顔認証技術のある入退室管理システムを設けています。たとえば、サーバールームや警備室では、空港セキュリティを取り扱う情報が多く保管されており、外部への流出は必ず防がなくてはいけません。このようなセキュリティ性の高い部屋には、認証精度の高い顔認証技術が必要とされます。関係者以外立ち入り禁止のドアが複数ある場合は、入退室管理システムとアンチパスバックを連動させることで不正入室の抑制につながります。アンチパスバックは入室した条件と同じ手段を持っていないと退室の許可が出ない仕組みです。顔認証のアクセス権限がある人間と同時に入ることができたとしても、自分ひとりでは退室が不可能です。この仕組みを導入することで、万が一不正アクセスが発生しても該当者の判別ができ、迅速な対応をとることができるのです。旅客者は、事前に顔の登録を行うだけで施設の利用や航空機への搭乗をスムーズに行うことができます。搭乗口や手荷物検査などの受付ごとにパスポートを提示する必要もないため、利用者の負担やストレスも軽減されます。精度の高い顔認証技術はマスクやサングラスで顔を覆われていても正確な認証が可能です。目や鼻などのパーツだけで認証識別を行うのではなく、顔の奥行きや面積の情報を元にして認証します。もちろん、登録時の髪型や化粧が異なっている場合でも顔認証技術は情報データ同士を合致させる能力を持っています。たとえば、一卵性双生児のような顔の特徴が限りなく似ている二人も正確に識別します。また、認証速度がスピーディな顔認証技術であれば、空港施設の混雑時や緊急の時も迅速の認証を行うことで、タイムパフォーマンスの精度も向上します。より大規模で主要都市にある空港施設であれば、利用者の数も多く、航空機の数や便数も増加する傾向にあります。
 
◎世界最速で高性能な顔認証リーダーFE-600
顔認証リーダーFE-600は顔認証速度は1秒以下(50K-Face1:Nモード)の世界最速スピードを持ちます。認証時は「顔+マスク検出」機能により、マスクやメガネなどの装飾品を身に着けていても正確な認証を行うことができます。動体検知機能の搭載で、動画での認証も可能なことから、遠くから歩いてくる利用者の顔を判別します。顔認証リーダーではカメラの前で立ち止まったり画面の操作は不要なため、限られた時間のなかで最短スピードでゲートの通過が行えます。もちろん、顔認証時にはマスクやサングラスを外す必要もありません。顔認証リーダーへの顔情報は50,000人まで登録が可能であり、10万回の認証記録を保管します。1度に最大5人までの顔を判別するマルチフェイス認証が搭載されています。そのため、より多くの利用者の顔認証登録ができるので、団体での施設利用や、従業員の出勤での認証もスピーディです。FE-600に顔が映し出される画面は、顔認証リーダーのなかでは大きめな5インチのIPSタッチスクリーンタイプです。2MPデュアルカメラ内蔵で鮮明な高画質のカラー映像を映し出す顔認証リーダーなので、髪の毛の色や肌質、当時の服装などの詳細もデータに記録します。
 
◎顔認証技術を空港で活用した事例
精度の高い技術を持つ顔認証は、空港施設のさまざまな場面で活用されます。顔認証技術は、旅客者などの搭乗者や空港に訪れる利用者はもちろん、施設内部で働く関係者や施設で取り扱う情報を保護する役割もあります。
 
⚪︎外部からの訪問者が多い会議室や応接室
空港施設の内部では、一般的な企業のオフィスと同じように会議室や応接室が設けられています。ここは、空港施設で働く勤務者以外にも、取引関係者のような外部の人間を招き入れるエリアです。各エリアへの入室許可には、事前に顔認証リーダーへの事前登録を必須化することでスムーズな案内をすることができます。顔の情報が未登録の場合は、アポイントメントを入れていたとしてもエリアに入ることはできません。飛び込みの営業や、不審者による訪問を避けることができるため、施設内部のセキュリティが強化されます。また、顔認証リーダーへの登録は遠隔操作でも可能なため、遠方から空港施設へ訪問する方や短期間での労働者の登録にも適しています。情報が不要になった場合はすぐに削除をすることもできるので、常に新しい情報データでの顔認証を行えます。会議室や応接室に顔認証技術が導入された入退室管理システムを設けることで、利用者の入室時間や滞在時間もデータを管理・記録します。滞在時間を記録することで、不必要な会議室利用の減少や、長引く打ち合わせ時間を回避させる効果があります。また、限られた人間のみ会議室利用を許可するアクセス権限を設定すると、トラブルの原因になりやすい内部での不正利用の抑制にもつながります。
 
⚪︎航空内部機密を管理するサーバールーム
空港施設には、航空機などに関する多くの機密情報が存在します。とくに空港内のセキュリティ計画や監視カメラの配置、警備員の配置などのセキュリティ情報は外部の人間に流出しないよう厳重な管轄下にあります。また、フライトプランや離着陸スケジュール、ルート情報などの航空機運行に関する詳細もサーバールームで管理されます。このような、機密情報は空港の運営や安全を維持するために重要なため、サーバールームでの入退室管理システムには顔認証とほかの認証手段を組み合わせます。たとえば顔認証とカード認証を併用するように複数の認証セキュリティを2重に設けることで、より防犯性の高いセキュリティになります。顔認証でのアクセス権限を細かく設定することで、サーバー管理者のみ入室ができる環境にすることもできます。サーバールームに設置した顔認証技術を利用した入退室管理システムは、防犯カメラやアンチパスバック機能などほかのセキュリティシステムと連携することができます。
 
⚪︎不特定多数の旅客者が利用する受付やラウンジ
顔認証技術を導入した入退室管理システムは、特定のエリアや部屋に入室するための受付や、顧客のみが利用できるVIPルームなどのラウンジの防犯対策として有効的に活用できます。空港施設は、不特定多数の人間が国内外問わず利用します。最近では、本来の目的である旅行以外にも観光やショッピングで訪れる方も少なくありません。とくにパスポート情報がない不特定多数の人間が特定のエリアに入室したとしてもリアルタイムで確認が取れず、迅速な判断や対応ができなくなります。このような場合、顔認証技術のある入退室管理システムによって「いつ誰が」そのエリアを利用したか記録できます。万が一、外部の人間がVIPルームやラウンジに侵入を試みたとしても認証エラーが起こることで、すぐに空港施設の管理運営者に報告されます。また、マスクやサングラスなどの装飾品着用にも認証が対応できる顔認証リーダーであれば、認証時にわずらわしいストレスもかかりません。仮に顔認証に未登録で認証エラーが発生した場合でも、未登録者の顔認証データは正確な映像で記録されます。後に空港施設内でトラブルが起こり、そのエラー情報が必要になってもすぐに時間を遡って、情報を取り出すことができます。このような取り組みは施設を利用する方の信頼性や満足度も向上します。顧客満足度の向上は、空港施設の運営やサービスの継続にもつながり、資産性や価値ある施設を目指せます。
 
◎まとめ
入退室管理システムに導入される顔認証技術によって、空港施設が保有するさまざまな機密情報の漏洩や人的被害を回避することができます。顔のパーツの情報だけではなく、顔の奥行きや面積をデータ化して識別認証を行う顔認証リーダーは非常に高い判別能力があります。顔認証技術は、空港が必要とする安全セキュリティ対策はもちろん、旅客者や空港職員に快適でスムーズな施設利用を提供し、信頼性のある企業運営にもつながります。不特定多数の空港利用者を正確に識別する顔認証リーダーFE-600のご相談は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。

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