コラム
COLUMN
入退室管理システムのメリットと認証リーダーfacepass_FE-600
人の出入りの流れを管理、制限し、記録できるシステムが入退室管理システムです。入退室管理システムは、従来の物理的な鍵や入室記録簿では難しい、正確な入室日時の把握や、不正入室を防げるメリットを有しています。入退室管理システムと導入すると、防犯対策を強化したうえで、現行のセキュリティ体制の再構築が可能です。また、別システムと連携させ、業務効率化が図れるなど、多彩なメリットもあります。とくに、複数の認証機能をもつ認証リーダーを導入すると、ひとつの認証リーダーで、フレキシブルなセキュリティ体制を構築できます。
◎セキュリティ課題を解決する入退室管理システム
建物や施設の人の出入りを把握し記録することを入退室管理といいます。入退室管理システムでは、人間の手を使わない入退室管理がポイントでありメリットです。過去は、入室者名簿へ手書きで氏名を記入したり、物理的な鍵を渡したりして、コントロールを行っていました。手書き名簿は、時間など正確性に欠ける部分や、虚偽記入のリスクがあります。また、鍵紛失の危険性もセキュリティの課題です。入退室管理システムでは、入退室した正確な日時と場所が記録されるだけではなく、鍵として人間の顔や指紋、ICカードを利用するため、従前の課題を解決できます。入退室管理システムを使うには、入退室管理を行いたいドアなどへ、入退室管理システムと連携した認証リーダーを設置します。入退室管理システムを通じて、アクセス管理を行う対象のドアから、室内へ入れる人物の事前指定が必要です。入退室管理システムを操作する際は、オフィスなどに設置された入退室管理システム専用のパソコンや、クラウド上にある入退室管理システムで、編集や管理を行います。入室する時には、認証リーダーによって定められた認証方法に従って、本人認証を実施します。本人認証を行うと、認証リーダーが情報を受信、もしくは読み取り、事前に入退室管理システムへ登録済みの人物かどうかデータを分析し、入室の可否を判断するプロセスです。入室しようと試みた人物が、入退室管理システムによってアクセス権限のある対象と確認されたら、ドアに設置された電子錠が解錠されます。入退室管理システムには、オンプレミス型入退室管理システムと、クラウド型入退室管理システムの2種類があります。オンプレミス型入退室管理システムは、入退室管理システムを自社や建物のサーバーにインストールし、社内に設置した入退室管理システム専用のパソコンで操作や管理を行う仕組みです。クラウド型入退室管理システムは、クラウド上にある入退室管理システムへ、パソコンやスマートフォンからアクセスして管理をします。オンプレミス型入退室管理システムとクラウド型入退室管理システム、導入する認証方法の種類により、初期費用や月額・年額使用料金に差が生じます。
◎入退室管理システムの導入プロセス
入退室管理システムの運用に至るには、導入目的や課題を解決できる認証方法の選定、生じるメリットの確認など、さまざまな検討が必要です。たとえば、建物や部屋が抱えているセキュリティ関連の課題の洗い出しがあげられます。入退室管理システムは、数日で運用できないため、導入時期を設定したうえで、スケジューリングが求められます。入退室管理システムを取り入れるには、制限したいエリアを設定し、認証リーダーを設置するドア数の確認が第一歩です。制限エリアの聞き取りを行うステージでは、エリア内のドアのセキュリティレベルも同時に考慮します。オフィスエントランスのレベルは低く、機密情報やサーバーのある部屋は高く設定するなど、扉の先にある対象を考え、どれくらいの制限をかけたいか精査も重要です。セキュリティレベルだけではなく、検温や勤怠管理も入退室管理システムを介して実施したい際は、どのドアで行うか吟味します。入退室管理システムで利用できる認証方法は、顔認証やカード認証、指紋認証など多岐に渡る認証方法が選択可能です。セキュリティレベルの高いエリアへは、顔認証や指紋認証など、本人しか持ちえない情報を利用した認証方法を活用し、エントランスなど出入りする人数が多いドアは、認証速度の高い顔認証やカード認証を取り入れるなど、柔軟性に富んだ認証方法を織り込みます。利用人数の確認も、入退室管理システムを導入する際の確認事項です。利用人数が少なければ、セキュリティが低くてもよいとは、決して限らないので注意が求められます。生体認証を使用する場合は、個人の顔や指紋情報の事前登録が必要なため、入退室管理システム構築の工程のひとつとして考慮します。利用人数が数百人となると、カード認証ならカード管理の手間が増加、カードの購入コストが高くなるなど、費用に変化も生じるため、人数によるコストの幅も検討対象のひとつです。入退室管理システムと連携させたいシステムがあったら、連携の可否を確認します。入退室管理システムには、入退室ログや検温以外にも、同時に連携できる機能があります。たとえば、入退室管理システムは、勤怠管理システムや警備システムと親和性をもつケースがあり、エントランスに設置した認証リーダーで、出退勤時間を記録することも可能です。入退室管理システム以外のシステムと連携させる際は、管理ソフトを使用する場合もあるため、管理ソフトの管理対象の内容も確認します。入退室管理システムの内容が決まったら、具体的なスケジュールの設定や、調整を行います。
◎入退室管理室システムを利用するメリット
入退室管理システムを導入するメリットの最たるものは、部外者の侵入を未然に防ぐ、セキュリティ対策の強化です。入退室管理システムが許可した人物のみ、入室できるメリットにより、許可されていない人物は、立ち入れません。部外者ではなくても、許可がない場合は入室不可能です。社員の誤侵入を防げるメリットも、入退室管理システムは有しています。万が一、誤侵入があっても、メリットとして入室ログ記憶機能があるため、追跡の手掛かりにできます。入退室管理システムによる、解錠を試みた日時の記録機能は、防犯面のメリットだけではなく、社内の引き締めやけん制にもつながるメリットです。メリットを有効利用しながら、セキュリティレベルの高低に従って、認証リーダーを設置し、出入りできるエリアを各々設定します。入退室管理システムから得られるメリットをセキュリティ対策に施すと、機密上の保護や情報漏えい対策、会社の信用にも寄与する、追加メリットも生じます。入退室管理システムの運用は、警備員などの人件費コストダウンも実現するため、導入メリットのひとつです。入退室管理システムには、日中や夜間を問わず監視体制を敷けるメリットがあります。警備担当者が、入館証を貸し出せるよう、台帳やカード管理を行っている担当社員がいたら、その社員のメリットにもなり得ます。入退室管理システムにより、管理作業が不要になった分、本来の会社の業務に注力できるメリットが発生し、生産性が向上します。生体認証のような紛失リスクのないメリットをもつ認証方法を入退室管理システムと同時に導入すると、入館カード紛失時の再発行料金も考慮する必要はありません。一方、カード認証を導入すると、ICチップがついているカード、交通系ＩＣカードや社員証が認証カード代わりになり、コスト削減だけではなく、カードの管理枚数が減るメリットがあります。勤怠管理システムと入退室管理システムを連携できると、メリットとして、勤怠管理業務の効率化があげられます。入退室管理システムとの連動により、出退勤時間の情報を勤怠管理システムへ自動的に送信できるメリットがあるためです。パソコンで打刻するシステムを使っていたら、打刻忘れをした際、管理者は打刻システムへの再入力が必要となり、管理者のデメリットとなってしまいます。退勤時間もあいまいなため、正確な時間も把握できません。しかし、入退室管理システムと連動すると、未申告の休日出勤や残業時間も明確になり、労務管理へも入退室管理システムはメリットをもたらします。
◎入退室管理システムの認証リーダーface pass FE-600
face pass FE-600は、顔認証と指紋認証機能を有し、かつカード認証とQRコード認証にも対応した認証リーダーです。入退室管理システムと連携しながら、各ドアのセキュリティレベルを考える際、エントランスは低め、文書保管エリアは高めなど、場所によりレベルが異なります。エントランスは、多く人が出入りするため、スピードを重視しながらも部外者は排除したい、機密性の高いエリアには、限定した人物のみ入室を許可したいなど、レベルに応じた要望があります。各ドアで認証リーダーを変えると管理も費用も要しますが、face pass FE-600は、複数種類の認証方法搭載というメリットにより、レベルに応じた認証方法の提供が可能です。FE-600ひとつで、求めるセキュリティレベルを満たしつつ、柔軟な対策を施せます。精度に関するメリットに言及すると、face pass FE-600の顔認証方式が挙がります。face pass FE-600には、IR方式（＝3D方式）が採用されており、顔の二次元情報に加え、凹凸や奥行きを加味した本人認証が可能です。本人特定能力の高い顔認証方式の搭載というメリットをface pass FE-600は有しています。face pass FE-600の指紋認証に関するメリットには、指紋読み取り機へのLE SENSOR搭載があげられます。LE SENSORは、世界の重要機関などでも採用された、極めて精密な指紋読み取り技術を誇るIntegrated Biometrics 社の製品です。face pass FE-600は、建物エントランスなど、出入りする人数が多い場所や、社員数の多い企業でも、機能するメリットを保有しています。顔認証用として登録できる顔情報と指紋情報は、それぞれ５万人と5千個です。利用人数の多い複合施設、事業規模が発展する企業でも、メリットを活用した対応ができます。顔認証のスピードは、50K-Face 1:Nモードにおいて1秒以下です。また、同時認証機能により、出入りが多い出入口でもスムーズな移動が実現します。
◎入退室管理システムの認証機器face pass FE-600の導入事例
認証リーダーを入退室管理システムとシステム連携させることで、安全対策の改善や向上、業務効率化をはじめ、多彩なメリットが生まれます。
○介護施設にface pass FE-600を導入した事例
介護施設では、入居者の徘徊対策として、物理的な鍵で扉の施錠をしていました。入居者の安全を確保しながら、円滑な業務を目指し、事務室や医療用品のある部屋などへFE-600を導入しました。face pass FE-600の顔認証のメリットにより、入居者の誤侵入を未然に防ぎ、かつ職員はスムーズな出入りが実現しました。また勤怠管理も入退室管理システムと連携し、職員入口に設置したFE-600を通じて、労務管理効率化へもメリットを提供しています。
○自社ビルを持つ企業にface pass FE-600を導入した事例
自社ビルをもつ企業では、各階のセキュリティ強化と勤怠管理に課題を抱えていました。安全対策と業務効率、ふたつのメリットを同時に得られるface pass FE-600の導入を決定しました。各階のオフィスへ続く自動ドアに取り付けたface pass FE-600のメリットにより、関係者以外の立ち入り制限が成功しました。勤怠管理も入退室管理システムを介して、適切な管理とスピードのある事務処理を行えています。管理職は、カード認証で各階の行き来ができるよう設定し、柔軟な運用に貢献しました。
○フィットネスクラブにface pass FE-600を導入した事例
フィットネスクラブでは、会員以外の立ち入りを防ぎ、スタッフの勤怠管理にも有効なメリットを持つシステムを探していました。face pass FE-600の機能とメリットを知り、社員通用口と総合受付横の自動ドアにface pass FE-600を導入しました。社員通用口では、顔認証でスタッフ以外の入室を回避しつつ、入退室管理システムを通じて、出退勤時間を把握しています。受付横の自動ドアでは、会員証を用いたカード認証を行い、会員以外の立ち入り防止に寄与しました。
◎まとめ
入退室管理システムは、鍵の管理や付随する人件費を改善できるメリットがあります。課題解決だけではなく、セキュリティ対策の強化をはじめ、得られるメリットは複数存在します。また、入退室管理システムは勤怠管理システムなどと連携可能です。システム連携した認証リーダーを活用すると、自社で行っている労務管理の業務効率化も図れます。複数の認証方法が搭載された認証リーダーは、適応性に富んだ安全体制が構築可能です。優れた認証方法を持つface pass FE-600の導入は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。
