コラム

COLUMN

顔認証FE400.FE500.FE600のAIにおける仕組みや活用事例

昨今、AI(人工知能)を用いたシステム開発が進むなか、顔認証にもAIを用いたセキュリティ管理が活用されています。顔認証AIは膨大な量の顔データを学習させることにより、精度の高い認証を行います。多角的な場面での導入が進む顔認証に、AIを用いることは認証技術を向上するうえで欠かせません。企業や施設におけるセキュリティ課題の解決に、顔認証AIを活用した入退室管理は最適です。セキュリティの強化だけでなく、業務効率化や人手不足を補う側面のある顔認証AIによって、生産性の高いサービスの構築が可能になります。
 
◎セキュリティ管理に用いられる顔認証とは 
1人ひとり異なる顔の特徴を鍵とする顔認証は、スマートフォンのセキュリティや建物の入退室管理などに、導入されている生体認証のひとつです。目や鼻、口など顔のパーツから顔データの座標を組み込むことで、個人の特徴を判別する顔認証はセキュリティレベルが高いことから、一般的なシステムになりつつあります。セキュリティ管理に顔認証が導入されはじめたころや粗悪な輸入品は、写真や寝顔でも認証されてしまう事象が報告されており、認証レベルの度合いが問題視されていました。しかしKJ TECH japanの提供するFE400やFE500、FE600ではそういった問題は完全に解消されており、セキュリティ性の高い認証システムとして利用されています。顔認証は事前に登録された顔データをもとに、認証カメラを通して顔の検出からデータの照合を行います。KJ TECH japanの提供するFE400やFE500、FE600には「3D認証+赤外線」「3D認証」の2種類があり、「3D認証+赤外線」FE400、FE500、FE600は精度が異なるため、購入する際には確認が大切です。顔認証機器のなかでも、比較的コストを抑えた導入が可能なFE500は、対応機種も豊富なことから導入しやすい点がメリットにあげられます。「3D認証+赤外線」認証方式を採用した顔認証では、顔のデータを平面的に読み取るため状況によって、認証精度に差が出る場面もあります。セキュリティ管理の強化に精度の高い顔認証を導入する場合には、顔データを立体的に検出する「3D認証+赤外線」が最適です。「3D認証+赤外線」方式によって立体的な検出が可能になった顔認証システムでは、写真や映像による誤認率を低減させるだけでなく、セキュリティ性の向上にも貢献します。顔認識機器に搭載されたカメラによっては、採光の調整が困難な場所や夜間帯のわずかな灯りでも、鮮明に顔データを検出できる機種もあります。認証精度の技術向上により、現在では企業の入退室管理の構築や空港でのパスポート確認、会員制ジムでの受付業務など多くの場面に、顔認証システムは導入されています。
◎AIを用いた顔認証の仕組み
認証方式や搭載されたカメラによって認証レベルを上げた顔認証ですが、さらに高精度な識別能力と認証速度を図るために、AIを用いた顔認証システムも普及しはじめています。「Artificial Intelligence」の略語として呼ばれているAI(人工知能)は、人間がもつ識別力や言葉の理解力などの知的行動を、コンピューターに学習させて対応する技術です。AIを急速に成長させる方法のひとつに、ディープラーニング(深層学習)と呼ばれる機械学習があります。顔認証AIは膨大な顔データをもとに、人物判定の可否を繰り返し学習させるディープラーニングによって、精度の高い識別能力を高めています。ディープラーニングされたAIが注目されて以降、ふたつの顔データから特徴を解析し、同一人物であるかを識別するAIソフトウェアが登場しました。人間の識別力とほぼ互角での識別力をもつAIは、それまでの認識技術の精度を上昇させたとしています。ほぼ人間と同レベルの識別力がある技術として、顔認証におけるAIの活用は積極的に進んでいます。AIを用いた顔認証は世界中で起こったコロナ禍において、日常的なマスク着用が義務付けられた空間での、本人確認にも役立つ認証システムとして高い評価を得ました。これはマスク着用時による膨大な量の顔データをAIに学習させることで、一部の顔データだけでも精度の高い顔認証が可能になったためです。AIが搭載された顔認証では、マスクや眼鏡の着用に影響を受けることがなく、化粧や髪型の変化にも対応します。こうして知見の高まった顔認証AIは、識別力が向上するだけでなく1秒以下での高速認証を実現します。
 
◎顔認証AIを導入するメリット
企業における入退室管理の強化や業務効率化、商業施設でのサービス向上にも適した顔認証AIは、各々が抱える課題解決に役立ちます。たとえば、受付業務の負担軽減に導入された顔認証AIは、正確性のある本人確認を行います。ICカードや暗証番号を用いた認証方法もありますが、不正な鍵の譲渡や漏洩リスクを抱えており、正確な本人確認が行えているとは言い切れません。セキュリティ強化をする方法に、受付や警備員などの人員を配置した入退室管理を行うパターンもあります。人間の目視確認とあわせた入退室管理のため、セキュリティレベルは高まりますが、万が一のトラブル発生時による状況確認には多少の不安が残ります。人間の記憶力というのは、1時間でおよそ50%以上を忘れてしまう統計が出ており、状況確認に時間を要する可能性があります。しかし顔認証AIを用いた入退室管理であれば「いつ」「誰が」認証を行ったのかをリアルタイムに確認でき、正確な認証履歴を残すため万が一の際も迅速な対応が可能になります。人間の目をあざむくような、なりすましもAIによって検出できる顔認証は防犯性に優れています。顔認証を用いた入退室管理は、画像データが残るため内部での不正抑止にも有効です。故意的な共連れやなりすましを検知した際には、管理責任者へ通知する設定も可能なためセキュリティ管理の強化に適しています。ディープラーニングされた顔認証AIは、人間とほぼ互角の識別力が備わっており、マスクによって顔の一部が覆われた状態でも認証に問題はありません。そのため、医療現場や食品を扱う製造工場などの入退室管理構築にも、顔認識の導入は最適といえます。また非接触で認証ができる面も顔認証の特徴であり、衛生的であることから顔認識を導入するメリットにあげられます。顔認証AIを用いた入退室管理では、複数同時認証によるスムーズな入退室管理が可能な機種もあります。複数人を同時に認証できる顔認証AIは、認証精度が高いため故意的な共連れも検出します。認証精度の高い顔認証システムであれば、ウォークスルーの構築が可能です。両手がふさがった状態でも入退室ができるウォークスルーは、認証を行う場面での入退室時にストレスを与えません。通行がスムーズなため、大企業など人数が多い際に優れています。ほかにも、顔の表情から感情を読み取るAIの学習も進んでおり、顔認証された人物のメンタルチェックに役立てる動きもあります。出退勤時に顔認証を通してストレスチェックが実用的になれば、離職率低下を目指した従業員への精神的ケアにもアプローチできるようになります。メンタルチェックが可能な顔認証を店舗に配置した場合、陳列された商品に対する購買意欲や興味関心を図るマーケティングにも最適です。顔認証AIを通じたメンタルチェックは、離職率の低下や業務に対する意欲向上、マーケティング戦略の一部にも貢献します。
◎顔認証AIを用いたセキュリティ管理の活用事例
顔認証AIを導入するにあたり、建物の安全を守る入退室管理やセキュリティの強化を図るシステムとして、認識が広がっています。建物管理の堅牢性を高める以外にも、顔認証AIはさまざまな活用方法があります。認識レベルの高い顔認識AIは、費用対効果に優れた認証システムとして企業や施設など、身近な場面に活用されています。
 
○宿泊施設の受付業務に顔認証AIを設置
インバウンド需要が高まるなか、戸建てを活用した民泊の利用も増加傾向にあります。鍵の受け渡しに行う受付を簡略化するうえで、顔認証を用いた入退室管理は適しています。セキュリティ管理にも配慮した顔認証は、一時的に鍵を管理する宿泊者側への心理的負担を軽減します。予約時に登録された顔データをもとに、現地での顔認証によって入退室できるセキュリティシステムは、キーレスのため鍵の紛失や盗難、偽造される恐れがありません。AIを用いた高い識別力によって宿泊者以外の侵入を防止する顔認証は、防犯性にも優れています。
 
○顔認証AIによる勤怠管理で業務効率化
従業員の勤怠管理を正確に行う顔認証AIは、月間の集計データが抽出可能なため、労務管理における業務効率化に役立ちます。許可を得ないサービス残業や休日出勤、不正な打刻など、個人の申告をもとにした勤怠履歴では、管理者側の負担が軽減されません。従業員からの申告漏れを防ぐ一環としても、入退室時に顔認証を活用することは業務負担の軽減に効果的です。業務面以外にも認証精度の高い顔認証AIでは、共連れによる部外者の不正侵入防止にも最適です。鍵を必要としない顔認証AIは認証精度が高いだけでなく、高速認証も可能なためスムーズな入退室管理が構築できます。利便性にも優れた顔認証システムは、防犯強化や業務効率化など幅広く対応します。
 
○介護現場での見守りに顔認証AIを活用
介護施設での見守りに、AIを用いた顔認証を活用する事例があります。介護施設利用者の件数は、年々増加傾向にあるため、限られた人数でのケアでは体力的な負担が重なります。介護スタッフの人手不足を補う面もある顔認証は、利用者の徘徊防止による不意な行動を予防するのに役立ちます。誤って施設の外に出てしまわないよう、利用者の安全を守るため出入口には顔認証が設置されており、トラブルが発生した場合でもスタッフに通知を送る設定が可能です。顔認証機器によっては検温機能も搭載された機種もあるので、スムーズな体調管理が行えます。既定値以上の体温を検出した場合にもスタッフまで通知が入り、利用者への迅速な対応が可能です。顔認証は介護スタッフの人手不足を補うだけでなく、利用者へのきめ細かいケアもサポートにも適しています。
 
○イベント会場での顔認証AIを活用したチケット確認
イベントチケットの高額転売を防止するため、チケット購入時に登録された顔データをもとに顔認証AIを活用した本人確認を行います。チケット確認に配置する人手がたりない場面でも、人間とほぼ互角の識別力を備えた顔認証AIを活用することで、人員不足を解消できます。AIを用いた顔認証は精度の高い識別が可能なため、なりすましによる不正な入場を制限します。マスクの着用で顔の一部分が隠れた状態でも、識別できる顔認証AIは、確認時に人の手をわずらわせることがありません。万が一、トラブルが発生した場合でも履歴の残る顔認証システムは、原因究明や状況確認ができるため、適切な対応が可能になります。
 
○顔認証AIを用いたマンションの入退室管理
AIによってマスクや眼鏡などに影響を受けない顔認証は、マンションの入退室管理にも最適です。住人が安心して過ごせる居住環境を整えるため、不審者による侵入防止に顔認証AIは役立ちます。暗証番号やカードを用いた入退室管理では、情報の漏洩や不正な譲渡、偽造のリスクがあるため安全性に優れているとは言い切れません。こうしたセキュリティ課題を解消するべく、マスクや眼鏡などの着用物にも左右されることのない顔認証AIを入退室管理に活用することは、正確な本人確認に有効です。AIによってレベルの高い顔認証が可能なため、入退室時に手間取ることもありません。セキュリティ性のある安全な居住環境の構築に顔認証AIの活用は適しています。
◎まとめ
AIのディープラーニングにより識別能力が向上した顔認証は、安全性の高い入退室管理の構築に適した認証システムです。一概に顔認証といっても導入する機種によって、認証方式やAIの有無などが異なるため顔認証を使用する場面にあわせた検討が必要になります。AIを活用した顔認証システムは、識別能力が高く認証速度も速い点が特徴です。非接触で認証可能な顔認証はAIを用いることにより、スムーズな入退室管理が実現します。AIを用いた顔認証システムの導入をご検討の際は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。

KJTECH製品情報
導入実績
資料ダウンロード
KJTECH製品のお問い合わせ