コラム
COLUMN
小規模オフィスや施設のセキュリティに応えるIPインターホンと顔認証
小規模オフィスや施設では、防犯対策の必要性を感じながらもIPインターホンや顔認証など、セキュリティシステムの導入をためらうケースが少なくありません。しかし、実際には置き配の盗難やなりすましによる侵入、鍵やICカードの管理不備などのリスクが潜んでいるのです。IPインターホンと顔認証を組み合わせた防犯システムなら手軽に導入でき、高機能で効率的な防犯対策を実現できます。
◎小規模オフィスや施設が直面するセキュリティの脅威
オフィス利用として使用されている戸建て住宅やマンションの一室、小規模な施設などでは、一般的に「そこまで厳重なセキュリティ対策は必要ない」と考えられることが少なくありません。しかしながら、こうした小規模な環境にこそ、実は多くのセキュリティリスクが潜んでいます。近年では宅配業者を装って訪問し、建物内に侵入するなどの犯罪の手口が増加しており、セキュリティ対策が緩いアパートや戸建てが狙われやすい傾向にあります。エントランスのない建物やオフィスは、インターホンを見るだけで防犯意識の低さを容易に判断されてしまうのです。とくに、インターホンがIPインターホンのような最新式ではなく、音声のみで映像確認ができないタイプの場合、応対する側が相手の顔や行動を視認できないため、不審者の侵入リスクが高まります。音声だけで来訪者に対応するインターホンや、録画映像を後から確認するだけの防犯カメラといった従来の設備だけでは、十分な抑止力を持つとはいいがたい状況となっています。防犯カメラを設置していても、それが録画専用でIPインターホンのようなリアルタイムの通話や解錠といった機能がない場合、犯罪を未然に防ぐには力不足であることが多いのです。また、オートロックのない物件では、誰でも共用スペースや建物内に自由に立ち入ることが可能となるため、置き配された荷物が盗まれるといったトラブルも後を絶ちません。さらに小規模オフィスや施設では、鍵やICカードの管理が徹底されていないケースも多く見受けられます。たとえば、社員間でICカードを貸し借りしたり、退職者のアクセス権限をそのまま放置したりといった状況は、悪意ある第三者による内部からの情報流出や持ち出しリスクを高める要因となり得ます。鍵などの紛失によって緊急で交換対応が必要になると、コスト面や業務の中断という負担も発生します。こうした背景を踏まえると、小規模オフィスや施設であっても、先進的で機能的なIPインターホンや顔認証などのようなセキュリティシステムの導入が必要なのです。セキュリティ対策の脆弱性は、とくに個人情報や機密情報を扱うオフィスでは単に物理的な損失だけでなく、企業イメージや信頼性の低下にもつながりかねません。小規模だからこそ、1度のセキュリティインシデントが事業継続に致命的な影響を与える可能性があるのです。そしてIPインターホンや顔認証などのセキュリティシステムは単なる防犯設備ではなく、来訪者の確認や記録、遠隔対応、非接触解錠など、日常業務や生活のなかで利便性を高めながらも防犯性を強化できる仕組みを兼ね備えているのです。
◎小規模オフィスや施設にIPインターホンと顔認証を採用するメリット
小規模な組織や個人事業者にとって、防犯対策は重要である一方で、人的リソースや予算には限りがあるため、大がかりな設備投資は敬遠されがちです。IPインターホンと顔認証の組み合わせは、オフィス利用の戸建てやマンション、小規模施設にセキュリティシステムを導入する際のさまざまな懸念点を解決します。人手不足とコスト削減は、多くの中小企業が直面する喫緊の経営課題です。受付や警備スタッフを配置すると人件費がかかり経営を圧迫してしまいますが、IPインターホンと顔認証システムの組み合わせにより、これらの人的コストを大幅に削減することが可能となります。来客があった場合でも、IPインターホンと連携したスマートフォンで映像を確認しながら応対できるため、人員を常駐させる必要がなく、業務を止めずに対応できます。また入退室管理や勤怠管理に手間がかかってしまうという管理業務に関する不安も、IPインターホンと顔認証の組み合わせによって解消されます。顔認証やIPインターホンによって入退室記録が自動化されることで勤怠管理が効率化され、労務担当者にはより付加価値の高い業務に集中できる環境を提供できるのです。顔認証に使用される顔データの取り扱いについての不安も、顔データの暗号化、オンプレミス型による管理で解消できます。顔認証に登録された顔データを暗号化して保存することで、万が一外部に流出しても悪用されるリスクを軽減することができます。また、クラウド上に顔認証のデータを残さず、オンプレミス型によって自社内で完結する仕組みを構築すれば、外部からのアクセスリスクを最小限におさえることが可能です。費用対効果という視点でも、IPインターホンと顔認証を組み合わせたセキュリティシステムは多くの価値を提供します。IPインターホンのQRコード発行機能を活用することで、定期的な訪問者だけでなく、来訪日時が事前にわかっていればアプリからワンタイムのQRコードを発行し、相手に送ることで一時的な来客に対しても柔軟に対応することができます。さらにIPインターホンとスマートフォンのアプリを連携することで、不在時でも遠隔操作により来客対応が可能になり、空き巣や不審者に留守を悟られにくくなるという心理的な防犯効果も期待できるのです。またこれらのIPインターホンの機能を使って、重要なクライアントなどに対応することで機会損失を回避し、企業利益や顧客満足度の向上が期待できます。そのほかにもIPインターホンと顔認証によって損害回避、鍵やICカードのコスト削減など、セキュリティ対策のアップグレード効果を明確に実感することができるのです。IPインターホンや顔認証システムを導入する際、エントランスのないアパートや戸建てのオフィス、小規模施設では設置場所の問題や長期間の工事は避けたいという要望が考えられます。近年では玄関先や壁面に無理なく設置できるコンパクト設計のIPインターホンや顔認証デバイスが多く開発されており、そのような製品を選ぶことで設置スペースの問題を解決することができます。工事期間についてもPoE給電対応のIPインターホンなら電源工事が不要のため、短期間での導入が可能になり、営業活動への影響を最小限におさえられるのです。中小企業では、専門のシステム担当者やセキュリティ管理者を配置していないケースも多いため、IPインターホンや顔認証などのセキュリティシステムは「高機能過ぎて使いこなせないのでは?」という操作性に対する不安も多く聞かれます。しかし、直感的なインターフェースを採用したIPインターホンや顔認証システムを選ぶことで、ITに不慣れなスタッフが多い職場でも簡単に設定や登録作業ができ、導入後の運用ストレスを大幅に軽減してくれます。このように、IPインターホンと顔認証を組み合わせたセキュリティシステムは、小規模オフィスや施設が抱える懸念を解決し、あらゆるニーズに応える最適な防犯対策なのです。
◎IPインターホンアプリの登録と操作方法
IPインターホンPD01はスマートフォンと連携することで、従来のインターホンに比べて便利かつ高機能なセキュリティ運用を実現します。IPインターホンPD01の専用アプリ「Renova」は導入から運用までのステップが非常にシンプルに設計されており、ITに不慣れな方でも安心して扱える設計となっています。アプリを導入するには、まずスマートフォンにIPインターホンのRenovaアプリをインストールします。iPhoneの場合はApp Store、Androidの場合はGoogle PlayでRenovaと検索するか、IPインターホンご利用ガイド記載のQRコードをスキャンすることで簡単にインストールが可能です。アプリのインストールが完了したら、次はIPインターホンとアプリの接続を行います。電源とインターネット接続が必要となりますが、IPインターホンはルーターから自動的にIPアドレスを取得するため特別なネットワーク設定は不要です。IPインターホン設置後、青色LEDが常時点灯すればインターネット接続が完了し、スマートフォンとIPインターホンの連携が完了となります。次に、IPインターホンをアプリに登録します。アプリを開いたら、左上のメニューから「物件を追加する」を選択し、次の画面でも同様に「物件を追加する」をタップしてください。カメラが自動的に起動するので、IPインターホン製品のQRコードを読み取ります。QRコードは取扱説明書、IPインターホン本体裏面、または梱包箱のいずれかに記載されており、画像としてスマートフォンに保存されている場合は「写真を選択する」から読み込むことも可能です。QRコードの読み取りが完了すると、初期パスワード、新しいパスワード(6桁の数字)、ユーザー名、物件名、IPインターホンデバイスの設置場所を入力します。全ての情報を入力したら「更新」ボタンをタップすることで設定がIPインターホン本体に反映されるので、青色LEDが点灯していることを確認し、正常に連携されているかチェックしてください。最初に登録したユーザーは「メイン管理者」として設定され、ほかのユーザーを追加できる権限を持ちます。メンバーの追加は、追加メンバー用のQRコードを生成し共有することで可能です。続いてIPインターホンと連携した電気錠の解錠方法について説明します。訪問者がIPインターホンを鳴らすと、管理者や登録メンバーのスマートフォンにプッシュ通知が送られてくるので、アプリを開くとIPインターホンのリアルタイムの映像確認や通話、解錠が可能な画面に自動的に切り替わります。解錠ボタンをタップするだけでIPインターホンと連携した電気錠が作動し、遠隔からの入室許可ができるようになるのです。また、訪問日時が事前にわかっている場合は、アプリから一時的に使用できるQRコードを発行し、来訪者に送ることができます。QRコードには1回限りの使用や複数回使用など、使用回数の設定も可能で、柔軟なセキュリティ運用が行えます。このように、IPインターホンPD01はスマートフォンアプリRenovaとの連携により、初期設定から日常の運用、管理者変更やメンバー追加までを直感的に行えるセキュリティシステムとなっているのです。
◎簡単な操作性が特徴のIPインターホンPD01
IPインターホンPD01は必要な機能だけに絞ったシンプルな設計で、オフィス利用のアパートや戸建て、小規模施設などにも適した、簡単に使える操作性と高いセキュリティ性能を両立させています。IPインターホンの専用アプリ「Renova」と連携することで、いつでもどこでもスマートフォンから来訪者の映像を確認し、ワンタップで解錠することが可能です。外出中でも遠隔で応対ができるIPインターホンPD01は、置き配の対応や盗難を防止します。また、最大30人のユーザー登録が可能で、8人まで同時に呼び出すことができるため、小規模オフィスや施設でも柔軟に運用できます。IPインターホンPD01の電源はPoE給電に対応し、LANケーブル1本で通信と電力供給を行えるため、配線工事の簡略化とコスト削減が可能です。IPインターホンPD01の本体サイズは98mm×130mm×36.6mmとコンパクトで、小規模テナントオフィスのドア周りにも違和感なくフィットします。解除方法も多様で、スマートフォンのアプリ、カードキー、QRコードから選択でき、IPインターホンの利用状況に合わせた柔軟な運用ができます。IPインターホンPD01は専門のシステム担当者がいない小規模事業所でも導入、運用がしやすく、初期投資をおさえながらもオフィスセキュリティを強化したい事業者にとって最適な選択肢といえます。
◎多様な認証方法を選択できる顔認証リーダーFE-600
顔認証リーダーFE-600は多様な認証方法と直感的な操作性を兼ね備えており、小規模オフィスや施設などのセキュリティニーズに応える製品です。顔認証リーダーFE-600の認証方法は顔認証のほかに指紋認証、カード認証、QRコード認証、暗証番号認証にも対応しており、利用シーンやセキュリティポリシーに応じて最適な認証方法を柔軟に選択できます。たとえば、従業員には顔認証、訪問者にはQRコード認証というように、立場や役割に応じた認証方法を使い分けることもできるため、セキュリティと利便性のバランスを取りながら運用できるのです。また、写真や映像、3Dマスクなどを使ったなりすましを防ぐライブ検出機能を搭載した顔認証リーダーFE-600は、不正アクセスのリスクを最小限に抑えることができます。操作面でも、顔認証リーダーFE-600は5インチのIPS液晶ディスプレイを採用し、直感的で見やすく、視認性の高いユーザーインターフェースを提供します。設置場所を選ばないスリムなデザインの顔認証リーダーFE-600は、デバイスサイズが192mm×92mm×30mmで、壁面や門柱など限られたスペースにもすっきりと収まります。 このように顔認証リーダーFE-600は柔軟な認証方法と使いやすさを兼ね備え、企業の安全と業務効率向上に貢献できるのです。
◎IPインターホンPD01と顔認証リーダーFE-600を組み合わせた導入事例
IPインターホンPD01と顔認証リーダーFE-600の組み合わせは、コンパクトで高機能なセキュリティシステムとして、小規模オフィスや施設にも柔軟に導入できます。
⚪︎コワーキングスペースにIPインターホンPD01と顔認証リーダーFE-600を導入
コワーキングスペースでは以前からICカードや鍵による入退室管理を行っていましたが、カードの紛失や貸し借りによるセキュリティリスクが課題となっていました。顔認証リーダーFE-600導入により登録ユーザー以外の不正な立ち入りを防止し、同時にIPインターホンPD01のワンタイムQRコード機能で1日単位の利用者も柔軟な入退室が可能になりました。さらに顔認証のログ管理機能で正確な利用履歴を残せるため、トラブル発生時の確認作業もスムーズに対応できるようになっています。
⚪︎個人医院にIPインターホンPD01と顔認証リーダーFE-600を導入
個人医院では感染症対策と、個人情報や薬品が保管されているスペースへの入退室管理の強化、さらには受付業務の効率化を目的に、IPインターホンPD01と顔認証リーダーFE-600を導入しました。顔認証は非接触な認証が可能なため、感染リスクを低減しながら多彩な認証方法を選択できる顔認証リーダーFE-600で、感染症対策と高いセキュリティ性が求められるエリアへの徹底した入退室管理を実現しています。さらにIPインターホンで受付業務が簡略化され、QRコード認証によって外部業者の対応もスムーズに行うことができるようになりました。
◎まとめ
IPインターホンと顔認証の組み合わせは、小規模オフィスや施設が抱えるセキュリティや業務効率、コストなどの課題をスマートに解決するシステムです。コンパクトかつ高機能な設計で、限られたスペースでも導入しやすく、誰でも扱いやすい操作性も備えており、安心と利便性を両立する防犯対策になります。IPインターホンと顔認証を組み合わせたセキュリティシステムにご興味のある方は、KJ TECH japanまでお気軽にお問い合わせください。