コラム

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指紋認証リーダーKJ-3400Fの認証技術と導入事例

近年、企業や工場などでは、入退室管理の出入口の解除方法に暗証番号やカード認証だけでなく、個々の生体情報を用いて特定の人を認識する生体認証が一般的になっています。指紋認証技術は、セキュリティ性が高い識別方法として多種多様な分野で活用されています。KJ TECH japanの指紋認証リーダーKJ-3400Fは、入退室管理システム対応の指紋認証とカード認証の認証方法を組み合わせたマルチ認証を搭載しており、世界トップレベルの認証精度技術と速度を誇っています。

◎世界最高水準の指紋認証リーダーKJ-3400F
KJ TECH japanのKJ-3400は、入退室管理システムが可能な世界最速の指紋認証を備えた指紋認証リーダーです。優れたアルゴリズムで5,000 個の指紋を 0.1 秒で読み取り指紋認証を行います。KJ-3400のモニターは1.8インチカラーの高解像度LCDを搭載しており、本体はH301mm×W48mm×D38mmのコンパクトなサイズで、狭い場所でも取り付けが可能です。KJ-3400Fの指紋認証は、指の指紋をあらゆる方向から置いても、読み取ることが可能な方向指紋認識方法を採用しています。そのため、指紋センサー部分に指が斜めに置かれたとしても読み取ることができる高精度の指紋認証リーダーです。KJ-3400Fの指紋認証の認証方法には、500DPI光学センサーで認証を行い、指紋認証の登録数は最大5,000指まで可能です。モニターやパソコン上で登録者の削除や作成が簡単に行えるため、オフィスなどの派遣社員やアルバイトなどの人の出入りが多い企業では、役に立つ機能です。KJ-3400Fの認証方法には、指紋認証のほかにカード認証も行えます。KJ-3400Fのカード認証には、FELICA、EM、INDALA、HIDPROX、MIFARE、HIDICLASS、HIDICLASS SEの各種のカードを利用することが可能で、最大40,000件まで登録できます。KJ-3400Fの指紋認証リーダーは、防水性や防塵性が高いIP65等級の設計で、強風や台風などのあらゆる方向からの粉塵や水流なども防ぐことができます。指紋認証リーダーKJ-3400Fは、20万件の履歴の保存ができます。たとえば、入退室管理システムと連携し、従業員の出退勤の打刻として活用することで、従業員の勤怠状況の把握ができるほか、不正侵入のトラブルが発生した場合に、入退室管理システムの登録IDで入室者を特定することも可能です。指紋認証リーダーKJ-3400Fは、特定の日付や時間帯を設定してアクセス制御できるため、休日や夜間の時間外のドアロックや、清掃業者などが入退室する場合などにも柔軟に対応できます。KJ-3400Fを扉の外側と内側に設置することによって、アンチパスバック機能を導入することも可能です。KJ-3400Fのアンチパスバック機能は、入退室する際に1回の認証に2人以上入室する共連れ行為の防止策のひとつです。不審者や不正侵入を防止することで、セキュリティの強化が見込めます。縦型でスリムなデザインのKJ TECH japanの指紋認証リーダーKJ-3400Fは、KJ TECHのKJ-3300の子機としても利用することができ、企業をはじめ一般的な住宅や店舗、事務所、アパートなどのドアロックにも適しています。指紋認証リーダーKJ-3400の認証タイプには、ディスプレイ付きカード認証型KJ-3400D、ディスプレイ無しカード認証型KJ-3400Cがあり、用途に合わせて利用することが可能です。
 
セキュリティが向上する指紋認証システム
入退室管理システムやスマートフォン、パソコンなどさまざまな場所で活用されている指紋認証は、いくつかの特徴があります。KJ-3400Fの指紋認証システムは、経年変化の影響を受けにくく、指紋は歳を重ねても形状が変わらないことから、1度指紋を登録すれば、そのデータを使い続けることができます。顔認証は、経年変化の影響を受けやすいことから定期的な再登録が必要になりますが、指紋認証は怪我などで指紋の形が変化しない限り、再登録する必要がないことが特徴のひとつです。ほかの解錠手段において、暗証番号認証の情報漏えいや、ICカード認証の紛失などがあった場合、第三者の不法な侵入を簡単に許してしまいます。指紋認証システムは、生体認証のひとつで身体の一部を鍵として使用するため、貸し借りや紛失、盗難のリスクがありません。指紋認証システムは、暗証番号やカードの認証方式と比較すると、第三者によるなりすましや偽造も困難なため、セキュリティレベルの向上が図れます。入退室管理システムなどの出入口の解除方法に、金属の鍵やICカードなどを使用する場合、外出する際にはバックやお財布などに入れて持参しなければなりません。一方で指紋認証システムは、指紋を用いて認証するため、鍵などを持ち歩く必要がないことが利用者にとって利便性が高いといえます。指紋認証を行う際も、バックなどから取り出す作業もなく、指一本でスピーディーに認証を行うことが利点です。指紋認証は、読み取り装置が小さいため、導入コストを抑えることが可能です。生体認証の顔認証や虹彩認証などは初期費用が高い傾向にありますが、指紋認証は比較的初期費用がかからないことから、オフィスや小規模事業所などさまざまな企業で導入されています。さらに指紋認証システムには非接触タイプもあり、多様なニーズに併せて活用できます。
◎指紋認証システムが作動する仕組み  
指紋認証は、指紋を利用し個人を判別するシステムです。人の身体的特徴などを用いた認証方法には、指紋認証のほか、顔で識別する顔認証や静脈認証、虹彩認証、声認証などを生体認証と呼びます。指紋認証は、事前に画像や指紋データなどの個人を特定する情報を登録します。認証リーダーで認証を行う際には、登録した個人情報と照らし合わせて照合し、一致すると許可される仕組みです。指紋認証は、指紋のすべてを照合しているわけではなく、指紋の特徴点を利用して行います。指紋の表面はボコボコした凹凸になっており、線状の突き出ている凸部分を隆線といい、へこんでいる凹部分を谷線といいます。その指紋の隆線が行き止まりになっている地点を端点、隆線が枝分かれしている地点を分岐点といい、特徴点である端点や分岐点が、どの位置や距離にあるのかをデータ化して照合する方法で指紋認証を行います。指紋認証を照合するには、指紋の特徴点が20~40個ほどあれば照合が可能といわれています。特徴点とリレーションを組み合わせた情報で照合を行う、より高度な認証方法もあります。リレーションとは、特徴点である端点や分岐点などの位置の間に渡る、隆線の数を情報としてデータ化したもので、特徴点にリレーションを付加することで、指紋認証の照合精度を格段に向上させます。
 
◎指紋認証システムの認証方法  
指紋認証を行う方法には、主に静電容量方式、光学方式、超音波方式などが採用されています。静電容量方式はスマートフォンのホームボタンなどに搭載されているタイプで、センサー部分の内部に電極が埋め込まれており、人や物が持っている電子を通す性質を利用して、表面の凹凸部分を読み取ります。センサー部に指が触れると電流が流れ、凹部分は電荷が少なく、凸部分は電荷が多く溜まるこの性質をもとに、電極で各々の電位を読み取り指紋の画像データを作成する認証方法です。静電容量方式の指紋認証は、指の手荒れや汗、乾燥といった手の指の状態の変化によって認証精度に影響を及ぼすことがありますが、認証装置が小型なことから導入コストが比較的割安です。光学方式は、指を2次元画像として認識する方式で、指紋認証リーダーKJ-3400Fの認証方法にも搭載されています。光学方式とは、指の表面がセンサー部分に触れると、センサー部分の光源から指に光を照射して認証する仕組みです。指の表面の隆線部分と谷線部分に光があたると反射具合が異なり、隆線部分には光が弱く、谷線部分は光が強く、その光の強弱を情報として検出します。光学方式は認識エリアが限られていますが、認証精度が高く、認証速度が高いことが特徴で、組み込みの導入コストも比較的下げられることから、最も普及率が高い指紋認証方法といえます。超音波方式は、センサー面に触れた指に直接超音波を当て、跳ね返りの強さで指紋を検出する仕組みです。超音波方式は、指紋認証の最新技術で高精度認証が実現した技術で、光学方式が2次元画像とすると、超音波方式は3次元画像の立体的に認証する技術で、なりすましによる不正認証が非常に困難といえます。超音波方式は、指の汚れや水分の影響を受けることが少ないため、手が汚れていたり、手が濡れていたりしても認証することが可能です。超音波方式には、近年では指紋認証の際に皮膚の下の血管まで検出するタイプもあります。
◎カード認証システムが作動する仕組み   
KJ-3400Fの認証方法には指紋認証だけでなく、カード認証を利用することが可能です。カード認証にはICが内蔵されているICカードを使用します。カード認証とは、ICカードをカードリーダーにかざすとカード内に埋め込まれているICから情報を読み取り、認証、照合を行い、個人を識別する認証技術です。カード認証は費用を抑えてセキュリティ対策が見込めることから、交通系カードや社員証、キャッシュカードなど、身近な所で活用されています。ICカードには「接触型」と「非接触型」「デュアルインターフェース型」の代表的な3タイプがあります。接触型ICカードはICチップが埋め込まれているタイプです。カード表面の金色の部分にあるICチップと、カードリーダーを直接接触して情報のやり取りをすることで認証を行い、確実性が高い認証方法です。ICカードをカードリーダーに差し込み、カードリーダー内の金属面とICチップの金属面が接触すると、情報交換して照合します。非接触型は、カード表面にICチップがなく、アンテナコイルが内蔵されています。非接触型ICカードは、カードリーダーのアンテナから発生している電磁波を、カード側のアンテナで受信し、電源が供給され情報のやり取りをすることによって、カードリーダーに直接触れなくても認証、照合することが可能です。デュアルインターフェース型ICカードは、接触型の端子と非接触型のアンテナという2つを兼ね備え、両方の通信方式を活用することが可能です。指紋認証リーダーのKJ-3400Fは、「非接触型」「デュアルインターフェース型」のICカードの方式を活用することができます。カード認証は、企業であれば、すでに従業員が所持している社員証や交通系ICカードを利用することで、導入コストを抑えられる点もメリットです。
 
◎指紋認証リーダーKJ-3400Fの導入事例
KJ TECH japanの指紋認証リーダーのKJ-3400Fは、入退室管理システム対応で認証精度が高いことから、さまざまな場所やエリアで導入されています。
 
〇会員制のフィットネスクラブに導入
会員制のフィットネスクラブでは、出入口から会員以外のなりすましによる入室や、ロッカー室の盗難やトラブルなどのセキュリティ対策をしなければなりません。出入口の屋外と屋内側に、入退室管理システム対応の指紋認証リーダーのKJ-3400Fを導入することで、不正侵入をチェックイン、チェックアウトで管理することが可能です。監視カメラを併用すれば、共連れなども目視ができ防犯性が高まります。ロッカー室はウェアに着替え、貴重品をロッカーに預けるなど徹底したセキュリティ対策が必要です。入室できる人を制限しつつ、ロッカー室の出入口に入退室管理システムの指紋認証リーダーのKJ-3400Fを設置することで、トラブルを抑止することが可能です。
 
〇大学の出入口に導入
多くの学生が在籍する大学には学部棟入口や教授室などがあり、管理すべき場所が複数あります。指紋認証リーダーのKJ-3400Fの入退室管理をシステム化することで、出入口の管理がしやすく、安全性が高まります。学部棟入口は指紋認証で行い、試験問題等がある教授室などには、KJ-3400Fの指紋認証とカード認証を二重で認証を行うなど、セキュリティレベルや使いやすさなどを検討して配置します。また、入退室管理に警備員を配置することがありますが、主な業務は施設の見回りや夜間の巡回、鍵の貸出管理などを行っています。入退室管理システムの指紋認証リーダーKJ-3400Fの導入後は、警備員を配置するための人件費など、大学のセキュリティコストを削減することが可能です。
 
○食品工場の出入口に導入
食品工場では、重要とされる食品への異物混入などの食品の安全対策が必要です。入退室管理システムの指紋認証リーダーKJ-3400Fを各工場の出入口に導入すると、外部や従業員等関係者による不正侵入を防止する効果があります。KJ-3400Fの指紋認証リーダーを備え付けることで、事業場内には鍵などを持たず入室できるため、工場に異物を持ち込む必要がなく、工場内における徹底した衛生管理が見込めます。多くの従業員を抱えている工場では、一斉に入退室する際に、通行がスムーズなことも大切です。最速の指紋認証リーダーKJ-3400Fと、手間なく解錠できる電気錠の連動で、従業員の通行を円滑にすることが可能です。
◎まとめ 
KJ-3400Fは、入退室管理システム対応の指紋認証リーダーで、世界最速の指紋認証とカード認証を兼ね備えていることから、機能性とセキュリティ性の強化が実現できます。KJ-3400Fの指紋認証は防犯性が高く、導入コストを抑えることができるため、規模の大きな企業では、入退室管理システムのアンチパスバック機能を採用し複数設置することや、小規模事業所などにも導入しやすい指紋認証リーダーです。入退室管理に指紋認証リーダーをご検討の方は、KJ TECH japanにお問合せください。

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