コラム

COLUMN

カード認証リーダーKJ-3400BQの認証機能

カード認証とはドアの認証方法のひとつで、人の出入りを自動で記録・管理する入退室管理で使われます。セキュリティ面と利便性のバランスのよさから、カード認証は物理的な鍵に代わる新たな運用方法として広く使われている認証方法です。KJ TECH japanのKJ-3400BQは、カード認証が可能であり、さまざまなシーンで活用されています。
 
◎カード認証リーダーKJ-3400BQの特徴
KJ TECH japanのKJ-3400BQによるカード認証は、カードと認証リーダーを通信させ、本人と確認できれば解錠される仕組みです。KJ-3400BQによるカード認証は、無線で認証リーダーとカードを通信させることで、カードのIDを迅速に照合可能です。カード認証で使用するカード本体には、黒色の磁気テープを添付した磁気カード、電子回路に情報を埋め込んだICチップ内蔵型のICカードの2種類が存在します。近代のカード認証の主流であるICカードは接触式、非接触式、デュアルインターフェース式の3種類です。接触式のカードは、ICチップと呼ばれる金色の端子が表面に埋め込まれており、カードをカード認証リーダーに差し込むことで本人かを照合可能です。非接触式のカードには、認証に使用する記憶装置や処理装置からなるICチップと、アンテナコイルが内蔵されています。カード認証リーダーにかざすと、アンテナコイルを経由して認証リーダーの電気がICチップに伝えられ、データの無線通信が開始されます。カード認証の通信には乱数を用いた鍵の暗号化といった防犯対策が用いられており、通信傍受を防止可能です。デュアルインターフェース式は接触式に通信機能をもたせた多機能なカードを指し、電子マネー機能付きのカードで多く使用されています。カード認証とは、認証リーダーの読み取り部分にカードをかざしてドアを施解錠する入退室管理の方法のひとつです。近年、広く導入されている入退室管理は、オフィスや店舗といった建物への人の出入りを管理する手法です。入退室管理の目的は、不審人物の侵入を防ぐことで建物を守るセキュリティ維持と、入退室履歴による従業員の在室状況の適切な把握があげられます。従来の入退室管理では、物理的な鍵でドアの解錠や施錠を行い、紙の台帳に記録して入退室の履歴を記録・管理していました。カード認証による入退室管理システムの構築には、電気の力で動く電気錠を設置したドア、電気錠に施錠や解錠の信号を送るコントローラー、カード認証の読み取り部分であるリーダーが必要です。電気錠のカード認証では、認証されると鍵が自動で解錠し、認証記録が蓄積されるため、台帳による入室記録が不要です。カード認証の読み取りで利用するカードには、交通系カード、電子マネー、社員証などが存在します。カード認証による入退室管理では、カードをかざして認証すると操作した人物や操作日時、場所といった情報が記録・蓄積されます。入退室管理システムと連携させたパソコンから、遠隔による施解錠の確認や制御ができるため、迅速なセキュリティ対応が可能です。
◎KJ-3400BQで使えるカード認証の種類
入退室管理でカード認証を導入するには、認証リーダーに適合する通信規格のカードが必要です。カード認証で主に使用されるカードの種類には、FeliCa、Mifare、EMカードが存在します。日本国内のカード認証で広く普及しているFeliCaは、ソニー株式会社が開発した通信規格で、PASMOやSuicaなどの交通系ICカードに多い種類です。約0.1 秒の高速通信で読み書きできるため、混雑する場所でも迅速なカード認証が可能です。FeliCaは、セキュリティ性能も高い通信規格のため、電子マネー付きのカードや、携帯電話による決済システムにも使われています。カード認証に使用される代表的な種類の2つ目が、Mifareです。Mifareを製造しているのは、オランダのNXPセミコンダクターズ社です。MifareはICカードの国際標準化規格として知られるISO14443に準拠しており、世界中で使われています。社員証や、タバコ購入時に利用するカードであるTaspo(タスポ)で広く活用されています。カード認証の代表的な種類の3つ目が、EMカードです。EMカードを開発したのは、EMマリーン社です。EMカードは水分、金属の影響を受けにくい特徴を持つため、幅広い環境の入退室管理で利用可能です。
 
◎KJ-3400BQにおけるカード認証のメリット
カード認証による入退室管理のメリットには、利便性と安全性のバランスのよさがあげられます。カード認証は鍵の向きを気にせず手軽に操作でき、リーダーに直接触れることなく認証可能なため衛生的です。カード認証で使用するカードは薄いため、財布や定期券入れで容易に持ち運べます。カード認証のリーダーとカードの規格が対応していれば、1台の端末を複数のカードで運用可能なため、警備会社のカードや社員証を出入り口の鍵に併用可能です。カード認証では、規格をそろえれば同一のカードでドア以外にもコピー機やプリンター、パソコンのログインといった設備の制御もできます。カード認証に使用するカードに電子マネー機能があると、荷物の出し入れをせずに飲食できるため、休憩時の貴重品の紛失を軽減可能です。カード認証では入退室管理システムと連携させたパソコンで登録や削除ができるため、利用者の追加や紛失時の対応が円滑になります。カード認証は物理鍵と異なり、シリンダーと呼ばれる鍵穴部分の交換が不要なため、防犯対策が容易です。カード認証で使用するカードの複製は、鍵メーカーや代理店のみで受け付けるため、物理鍵のリスクとされる鍵番号の盗み見による複製を防ぎます。カード認証で入退室管理をすると、セキュリティ性能の向上が容易です。ドアの認証操作が可能な範囲を、社員の所属や、日時、場所に応じてコントロールできます。カード認証を導入している部屋の重要度に応じて、カード認証とQRコード認証、カード認証と暗唱番号といったように二重のロックシステムを構築することも可能です。入退室管理システムと連携させたパソコンを設置した管理室をはじめ、社内のネットワークでつないだ遠隔地の本社から認証状況を確認可能です。遠隔からの状況確認により、不審者の発見時にドアをロックしたり、警備に連絡するといった迅速な対応につながります。
 
◎カード認証が使用できるリーダーKJ-3400BQ
KJ-3400BQの認証方法は、カード認証とバーコード認証の2種類です。KJ-3400BQでは、幅広い種類の規格のカードをカード認証に使用できます。カード認証ではMifareやFeliCaのほか、EM、Indala、HID Prox、iClass、iCLASS SEといった規格のカードを利用可能です。KJ-3400BQにユーザーとしてカード登録可能な数は5,000~30,000件で、認証履歴は20万件まで蓄積できます。KJ-3400BQに対応するバーコードの種類は、1次元バーコードと2次元バーコードです。1次元バーコードとは、縦線の集合体を指し、2次元バーコードとは、正方形のQRコードを指します。KJ-3400BQのバーコード認証は、紙への印刷やスマートフォンに表示させて認証可能です。KJ-3400BQは自動認識が可能なため、バーコードの読み取り時にボタン操作が不要で、どの向きでかざしても自動で正確なバーコード認識を完了できます。KJ-3400BQは、高度なセキュリティ性能を備えています。KJ-3400BQはカード認証のアクセス制御機能が存在するため、特定の日時のみ認証操作できるよう設定できます。KJ-3400BQは、他人を本人と認識するFAR(他人受入率)の確率が0.00001%、本人が別人とみなされるFRR(本人拒否率)は0.1%です。認証リーダーは世界各国から認証マークの証明書を受けている信頼性のある製品です。欧州の法律への準拠を表すCEマーク、電気の通信に関する韓国のKCCマークに適合しています。KJ-3400BQは、水や塵への耐性を示す等級がIP65レベルと高いため、屋外での使用もできます。KJ-3400BQと外部の制御機器の接続には、国際標準の通信規格であるWiegand(ウィーガンド)やUSBメモリーによる通信を利用可能です。KJ-3400BQは幅広いエリアで利用しやすい製品です。本体の大きさは幅138×幅48×奥行き38mmとスリムなため、限られたスペースに無理なく設置できます。KJ-3400BQは複数の言語に対応しているため、設定作業が容易です。KJ-3400BQの初期状態は製造元である韓国語に対応しており、設定で英語に変更もできます。
◎カード認証リーダーKJ-3400BQの活用シーン
オフィスでは、KJ-3400BQを導入することで、スタッフの入退室管理や顧客対応のコスト削減が実現しました。工場では、エリアごとにセキュリティを設定し、防水防塵性能を活かした多彩な利用が可能です。店舗では、シフトごとに出入り口の権限を調整し、紛失カードの迅速な対処が可能です。
 
○オフィスにKJ-3400BQを導入した事例
KJ-3400BQによるカード認証を導入すると、スタッフの採用に伴う鍵の配布が不要になり、退職時に鍵が返却されていないといったトラブルも防止可能です。KJ-3400BQは、ドア前で認証リーダーにカードをかざす動作のみで出入りできるため、共用出入り口における出退勤時の混雑を避けられます。オフィスのエントランスにKJ-3400BQによるカード認証を導入すると、顧客の受付対応にかけていたコストや時間を削減可能です。KJ-3400BQを使用したカード認証により、プリンターの使用制限やパソコン内のデータの閲覧制限が容易にでき、オフィスのセキュリティが高まります。
 
○工場にKJ-3400BQを導入した事例
工場には作業エリアのほかにも、関係者のみ入れる研究エリア、応接エリア、見学用エリアがあります。KJ-3400BQによるカード認証では、エリアの用途に応じたセキュリティレベルの設定が可能です。各エリアで必要なセキュリティレベルにあわせて、カード認証とバーコード認証といった二重認証にすることも可能です。KJ-3400BQは、IP65の高い防水防塵レベルのため、室内の作業エリアに加え、搬出入用ドアや駐車場の出入り口にも利用できます。駐車場のセキュリティバーと連動させると、車に乗ったままカード認証で本人確認できるため、スムーズに職場に出入り可能です。
 
○店舗にKJ-3400BQを導入した事例
店舗でもKJ-3400BQによるカード認証は活用されています。KJ-3400BQを活用すると、繁忙期や朝・昼・夜などのシフト勤務者ごとに、出入り口の操作権限を変更可能です。カードの規格が同じであれば、スタッフカードを出入り口の鍵として併用可能なため、従業員の多い店舗にも導入できます。スタッフがカードを紛失した際は、紛失したカードの登録をKJ-3400BQ本体や入退室管理システムで削除し、新しいカードを登録可能です。KJ-3400BQを使用したカード認証の導入により、従来の鍵運用の課題とされていた拾得による部外者の侵入を防止できます。
 
○イベント会場にKJ-3400BQを導入した事例
KJ-3400BQによるカード認証を活用すると、歌手やスポーツチームといったファンクラブの会員証を鍵として利用可能です。ファンクラブやサポーターの申し込みをすると、会員システムの運営者からカード認証に対応した会員証が配布されます。イベント会場に設置されたゲートのカード認証のリーダーに会員証をかざして本人照合し、問題なければゲートを通過可能です。事前に会員証に紐づけておいた申し込み情報で本人認証することで、受付での確認ミスによる不正な入場を防げます。1度に大勢の人が集まるイベント時において、スピーディーに認証することで転倒事故を防ぎ、安全なイベント運営を実施可能です。
◎まとめ
カード認証は、通信規格の統一により既存のカードを鍵として運用でき、登録や削除も容易な認証方法です。オフィスや店舗、工場、イベント会場など、幅広いシーンの入退室管理に活用されています。認証リーダーのKJ-3400BQで利便性の高い入退室管理をお考えの方は、KJ TECH japanにお問い合わせください。

KJTECH製品情報
導入実績
資料ダウンロード
KJTECH製品のお問い合わせ