コラム
COLUMN
顔認証リーダーFE-500による入退室管理システムと勤怠管理の連携
セキュリティ対策として、顔認証による入退室管理システムを導入するケースが増えています。とくに、高いセキュリティが求められる企業や施設の出入り口、機密性の高い情報が保管されたエリアへの出入りの管理や記録にも顔認証が活用されています。顔認証を利用した入退室管理と勤怠管理システムを連携させるなら、従業員の勤務状況をリアルタイムで把握し、正確な勤怠管理ができるようになります。時間外労働や打刻ミスなどを防ぎつつ、コスト削減や従業員の業務効率化にもつながります。
◎タイムカードによる勤怠管理の問題点
顔認証などにより時間や人物を特定して出入りを記録し管理する入退室管理システムが普及する以前は、タイムカードとタイムレコーダーが勤怠管理に利用されていました。タイムカードによる勤怠管理の場合、出勤や退勤をする際に従業員1人ひとりが自分のタイムカードをレコーダーに差し込み、労働時間を自己申告する必要があります。そのため朝の通勤ラッシュの時間帯に人が殺到して長い列ができたり、打刻忘れなどのミスも起きやすくなります。タイムカードでの勤怠管理では、ほかの人のタイムカードを誤って使用してしまうなどのトラブルも発生します。また遅刻や早退を隠蔽するために、ほかの人に打刻してもらうといった不正行為が起きる場合もあるでしょう。従業員が自分で労働時間を申告するため、実際に勤務している時間と申告した時間の間にズレが生じやすくなる点も、タイムカードによる勤怠管理の問題点です。勤怠管理のためにタイムカードを押してから残業すると、いわゆるサービス残業となり賃金の未払いが発生します。またタイムカードによる勤怠管理の場合、打刻をミスすると自分で修正できません。そのためミスをする度に勤怠管理を行う部署に申告しなければならないという問題点もあります。勤怠管理では、従業員の労働時間や時間外労働、休日出勤や有給休暇の取得などを正確に記録し、その記録を月々の給与計算にも利用します。勤怠管理の担当部署は、毎月従業員全員分のタイムカードを回収し、データをパソコンソフトに入力したり給与を計算する業務を行います。タイムカードの確認作業は、労働時間を集計する月末にまとめて行うのが一般的です。そのため従業員の勤務状況をリアルタイムで把握するのは難しくなります。また手作業で勤怠管理データを扱うため、就労日数を集計する際に起こるミスを完全になくすことはできません。本社のほかにも複数の支店を抱える企業では、一か所で全ての従業員のタイムカードを集計し勤怠管理を行っている場合も多くあります。そのような場合、タイムカードの発送や確認に多大な手間とコストがかかります。国が定めた労働基準法により、勤怠管理に利用するタイムカードは最後に打刻した日から起算して5年間の保管が義務化されています。この期間は、勤怠管理に使用したタイムカードを紛失したり処分しないように保管しなければなりません。従業員数が多い企業では、勤怠管理のためのタイムカードを保管する場所の確保も必要です。このようにタイムカードによる勤怠管理には、さまざまな問題があります。入退室管理システムを導入して勤怠管理システムと連携させるなら、問題を改善し多くのメリットを得られます。
◎入退室管理システムと勤怠管理を連携させるメリット
入退室管理システムは、施設や建物に出入りする人を制限し、入退室した人や時間のデータを記録し管理します。入退室管理システムと勤怠管理を連携させるなら、従業員の勤務状況をリアルタイムで把握できるようになります。各従業員の勤務日数や時間外労働の状況など、勤怠管理に必要な情報をいつでも速やかに把握できます。そのデータから労働時間が長く残業が多くなりがちな従業員に対して、仕事量を調節し負担を軽減するなど、勤怠管理に関わる配慮も可能です。ただ勤怠管理を行うだけではなく、働き方の改善や部署全体の業務効率化にもつながります。顔認証による入退室管理システムと連携した勤怠管理は、コスト削減にも貢献します。勤怠管理のために毎月必要だったタイムカード購入にかかる費用や給与計算を担う人件費をおさえられます。顔認証は、人間の身体の特徴を活用した生体認証なので認証精度が高く、なりすましが困難です。勤怠管理システムと連携できる顔認証リーダーには、ICカードや指紋などほかの認証方式を組み合わせられる製品もあり、各エリアのセキュリティ度に合わせて選択できます。万が一、セキュリティエリアで不法侵入などのトラブルが発生した場合には、勤怠管理と連携させた顔認証のログから、どの人物がどのエリアに出入りしたかすぐに確認できます。エリアに入った時点でアラームを発して当事者に警告したり、警備室に通報することが可能です。勤怠管理と入退室管理システムの連携は、災害が起きた際に従業員の安全を守ることにも貢献します。認証により出勤の有無を把握できれば、その日に誰が建物内にいるかが分かります。地震などの自然災害や火災などが起きた際には、迅速な避難が命を守ることにつながります。勤怠管理により建物内に残っている人物を把握できれば、避難を促したり早急な救助に役立ちます。
◎入退室管理システムにおける顔認証の仕組みと機能
勤怠管理と連携できる入退室管理システムには、さまざまな認証方式があります。たとえば、カード認証やパスワード認証、人間の身体の特徴を活用した指紋認証や静脈認証などがあげられます。なかでも、近年注目されている認証方式が顔認証で、人工知能を利用して本人確認を行います。生体認証の技術のひとつとして開発された顔認証は、各々がそれぞれ保持している独自の情報を本人確認に活用します。顔が似通っている人は多数存在しますが、たとえ一卵性双生児であっても顔の形や眼と眼の間の距離などが異なるため、全く顔を持つ人間はいません。そのため勤怠管理と連携可能な顔認証は、偽造が非常に困難でセキュリティ性に優れています。顔認証は、撮影した画像や動画から、個々の目や鼻、口などの位置、特徴、顔領域における大きさなどをもとに、事前に登録された顔の情報と照合して本人かどうかを確認します。勤怠管理と連携可能な顔認証には、2D認証と3D認証という2種類の認証方式があります。勤怠管理と連携して利用できる2D顔認証は、顔の画像を平面的に捉えて認証を行います。2D顔認証は採用している製品が多く、選択肢が豊富なことがメリットです。ただし自然光や室内の照明の光の量の増減により、認証精度が低下することがあります。またヘアメイクの変化によって正確に顔認証できないケースがあるなど、いくつか課題があります。3D認証は、2Dの顔認証に赤外線センサーをプラスし、顔全体を立体的なデータとして認識する方式です。ヘアスタイルやメイクが変わっても、顔認証の精度に問題が生じません。太陽光や照明の明るさに関わらず、正確に顔認証できるのもメリットです。勤怠管理における顔認証は、カギや認証用カードを持ち歩く必要がないため紛失する心配がありません。顔認証はカメラに顔を向けるだけで本人確認ができます。1度に複数人の認証が可能なリーダーを導入すれば、多くの人が行き交う場所でも混雑することなくストレスフリーで通行できます。決められた暗証番号を入力するパスワード認証や指の指紋を読み取る指紋認証は、認証リーダーに触れる必要があります。しかし顔認証であれば端末に触れずに認証可能であるため、非常に衛生的です。とくに、感染症の拡大を防ぐ必要のある医療機関や多くの人が出入りする施設に適しています。勤怠管理と連携できる顔認証リーダーには、歩いて通り過ぎるだけで本人確認ができるウォークスルー機能などもあります。またマスクを外さずに認証できる顔認証リーダーや、サーマルカメラ搭載で認証と体温測定を同時に行えるリーダーなどがあります。
◎勤怠管理に用いる顔認証リーダーFE-500の特徴
勤怠管理と連携可能な顔認証リーダーFE-500は、192mm×92mm×30mmでコンパクトサイズの製品です。本体のカラーはブラックで、ICカード認証とQRコード認証の複数の認証方式が利用できます。50K-Face 1:Nモードの場合、リーダーに顔を向けるだけで1秒以下という速さで本人確認が可能です。勤怠管理システムと連携できる顔認証リーダーFE-500には、5インチIPSタッチスクリーンが採用されています。1MPデュアルカメラを搭載しており、鮮明な画像で迅速かつ正確な認証ができます。2 core CPUで、メモリーは4GBのRAM、8Gフラッシュです。最大で顔認証リーダーから3m離れた場所からでも本人確認ができます。最大5名まで顔を同時に認証できるマルチフェイス機能を備えているため、多くの人が出入りする場所でも高いセキュリティ性を保てます。勤怠管理システムと連携可能な顔認証リーダーFE-500は、シングル・マルチ検出モードが利用できます。シングルモードは、カメラに映った最も大きいサイズの顔のみを認証します。マルチモードは、大きさに関係なく全ての顔を検出するモードです。シングル・マルチ検出モードでは、リーダーを設置する場所や活用する場面に対応してモードの切り替えを行います。勤怠管理と連携できる顔認証リーダーFE-500の顔のデータは50,000人まで登録可能です。フェイス+マスク検出機能を利用すれば、本人確認を行う際にマスクを付けたままでも認証できます。認証時にマスクを外す必要がないため、混雑時にも人の流れを妨げることなくスムーズな通行が可能です。勤怠管理と連携可能なFE-500には、ライブ検出機能があります。この機能を活用すれば、画像や動画での不正な顔認証を防げます。顔全体を覆ういわゆる3Dタイプのマスクを着用しても見分けられるため、第三者による不正入室の防止に役立ちます。勤怠管理と連携できる顔認証リーダーFE-500のカード認証は、本体にカードをかざすのみで本人確認が可能です。QRコード認証を利用する場合は、スマートフォンにQRコードを表示してかざせば認証できます。FE-500の動作環境は温度−10℃から50℃、湿度は10%から90%です。防塵・防水機能も搭載しているため、温度や湿度差がある建物にも設置することが可能です。
◎勤怠管理で選ばれる顔認証リーダーFE-500の導入事例
国内だけではなく海外の多くの空港では、勤怠管理と連携可能な顔認証が導入されています。以前はパスポートや航空券をチェックして空港での本人確認を行っていました。そのため、利用者が多い場合には受付に長い列ができ、混雑するという問題も発生していました。勤怠管理と連携できる顔認証リーダーを導入すれば、迅速にパスポートや搭乗券の情報を確認し、本人かどうかチェックできます。顔認証リーダーFE-500であれば、両手に荷物を持っていても、認証カメラに顔を向けるだけで本人確認ができるため、混雑緩和につながります。勤怠管理と連携できるため、搭乗者の本人確認だけでなく、客室乗務員や従業員の勤怠管理も行えます。病院やクリニックなどの医療機関では、勤怠管理と連携できる顔認証が普及するまで、受診のたびに人の手によって保険証や診察券の確認をしていました。近年は、健康保険証と紐づけしたマイナンバーの普及により、顔認証で本人確認を行う所が増えています。病院の受付を行う際には、マイナンバー専用の読み取り装置にカードを配置しカメラで顔の撮影を行います。マイナンバーに登録した顔画像と照合し本人だと識別されると、受付が完了します。勤怠管理システムと連携可能な顔認証リーダーFE-500により、受付での混雑の解消や事務手続きの人手不足にもつながります。またスタッフ以外の人が入れないエリアの入室制限やスタッフの勤怠管理にも役立ちます。
◎まとめ
勤怠管理と連携できる顔認証を導入すれば、正確な出退勤時間の把握や記録が可能です。タイムカードによる勤怠管理の問題点を解消し、作業効率化やコスト削減、セキュリティ向上にもつながります。重要な情報を保存して企業の信頼を守るために、顔認証のように認証精度の高い本人確認方法を導入しましょう。勤怠管理と連携可能な顔認証リーダーFE-500は、1秒以下で迅速な本人確認ができる最速の顔認証リーダーです。勤怠管理の導入をご検討の際は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。