コラム
COLUMN
入退室管理システムのセキュリティを強化するフラッパーゲート
企業にとってセキュリティ対策の観点から、入退室管理システムは欠かせないものとなっています。入退室管理システムは、オフィスに限らず商業施設や公共施設などでも多く導入されています。そしてセキュリティ強化のため、入退室管理システムと併せて多くの企業が導入しているのがフラッパーゲートです。フラッパーゲートと組み合わせる認証方法として顔認証システムを用いることにより、更に入退室管理システムのセキュリティを強化することができます。
◎入退室管理システムと連携したフラッパーゲートの役割
入退室管理システムとは人の出入りを管理し記録する仕組みであり、この入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを設置することで、セキュリティ対策の効率化を図ることができます。入退室管理システムだけでは人の出入りを管理、記録することはできても、物理的に不正侵入を防ぎきることができません。フラッパーゲートはひとりずつ入退場させることで不正侵入を防ぎ、確実に認証できるので共連れを防止することができます。共連れとは、入退室する際に入室権限のない人が権限のある人と一緒に入室してしまうことです。入退室管理システムと併せてセキュリティゲートを設置することで、不審者に視覚的にセキュリティ対策の高さを認識させることができるので、犯罪の抑止力にもなります。フラッパーゲートは、入退室管理システムにおいて不正侵入などを阻止し、セキュリティを高める役割があることからセキュリティゲートとも呼ばれています。フラッパーゲートにはフラッパー式とアーム式があり、それぞれ設置する目的によって選ばれています。フラッパー式は空港や駅の改札の入退室管理システムにも導入されており、ICカードやQRコードによる認証と組み合わせることにより、混雑することなくスムーズな入退場が可能になります。ゲート前で認証されるとフラップと呼ばれる板が開き、1分間に50人程度通過することができます。アーム式のゲートは回転アーム式ゲートと呼ばれることもあり、三又になったアームを押して通過する構造になっています。フラップ式と比べて処理能力が1分間に30人程度とやや劣るものの、共連れ防止効果が高く入退室管理システムにおいて利便性よりもセキュリティ面を重視する場合に選ばれます。いずれのフラッパーゲートも、入退室管理システムや認証システムだけでは防ぎきれない、セキュリティリスクの対策を強化する役割があるのです。
◎入退室管理におけるフラッパーゲートのメリット
入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを設置することで、さまざまなメリットが得られます。入退室管理システムにフラッパーゲートを導入することにより警備員を削減し、コストダウンが期待できます。入退室管理における警備員の配置はコストがかかり、人による確認は見落としなどのリスクもあります。フラッパーゲートは認証が完了すると自動でゲートが開く仕組みになっているので、警備員の人件費を大幅にコストダウンできます。24時間営業の商業施設では深夜の人手が不足しがちですが、フラッパーゲートを用いた入退室管理システムを導入することにより、少人数でも運営することが可能になります。また顔認証や指紋認証といった生体認証と組み合わせることで、認証された人物だけが通過することができ、より入退室管理システムのセキュリティ性が向上します。フラッパーゲートは認証システムによって認証された人物がひとりずつしか通過できない仕組みになっているので、入退室管理システムにおいて共連れによる不正侵入を防止できます。空港や駅、大規模な企業のオフィスなど多くの人が出入りするような場所では、混雑を解消するため入退室管理システムと併せて処理能力が高いフラッパーゲートが採用されます。フラップ式のフラッパーゲートは、認証スピードが1分間に50人程度と高い処理能力を有しているので、入退室管理システムにおいて精度の高いセキュリティ性を保ちながらも効率的な入退室を可能にします。フラッパーゲートを用いた入退室管理システムに防犯カメラを連携することにより、更に防犯性を高めることができます。防犯カメラだけでは不正入室を未然に防ぐことは困難ですが、入退室管理システムにより入退室の権限がない人物が通過しようとしたときに、フラッパーゲートが開かないようにすることで不正入室を阻止することが可能です。入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを導入するメリットとして、勤怠管理の利便性向上があげられます。従来のタイムカードによる打刻は不正打刻や改ざんなどのリスクがあり、企業にとって給与を多く支払うといった損害が生じることがありました。入退室管理システムと勤怠管理システムを連携させることで不正打刻を防止し、フラッパーゲートの通過履歴から出退勤時間を把握できるので勤怠管理が効率化され、生産性の向上が期待できます。商業施設や公共施設においては混雑時の従業員不足が課題になっていますが、入退室管理システムとフラッパーゲートを組み合わせて利用者の通過履歴を分析します。混雑する時間帯を把握することにより、時間帯によってスタッフを増員したり減員するなどの対策を講じることができます。フラッパーゲートはその利用方法が従業員やゲストにとってわかりやすく、導入しやすいというメリットもあります。フラッパーゲートは入退室管理システムと併せて駅や空港、商業施設などで多く使われているため、詳細な説明がなくても利用できるという点で手間がかからず円滑に導入することができるのです。
◎フラッパーゲートのセキュリティを強化する顔認証
フラッパーゲートを組み合わせた入退室管理システムでも不正入室を完全に防ぐことはできないので、より精度の高い認証方法を導入する必要があります。入退室管理システムにおいてフラッパーゲートと組み合わせる認証方法にはカード認証や暗証番号認証、スマートフォン認証などあります。生体認証のひとつである顔認証を採用することによって、フラッパーゲートによるセキュリティ強化が見込めます。顔認証とはカメラで目鼻や口の特徴的な部分の位置や輪郭、顔領域の比率などの要素を捉えて、登録されたデータと照合する認証システムです。顔認証はデバイスに顔を向けるだけなので、非接触で衛生的かつ両手が塞がっていても認証可能なのでフラッパーゲートと組み合わせると入退室管理システムの利便性も向上します。非接触で照合できる認証方法は感染症対策にもなるため、利用者の不安を軽減できます。顔認証の認証方式には2D認証方式と3D認証方式があります。顔情報を平面的に捉える2D方式は、センサーが搭載された特殊なカメラが不要で一般的なカメラで対応可能なので、導入しやすくコストをおさえることが可能です。平面的な認証方式なので写真による不正な認証が行われるリスクがあり、また化粧や髪型の変化にも対応できないといったトラブルが起こり得ます。一方赤外線カメラで顔情報を立体的に認証する3D認証は、初期コストはかかるものの精度が高く、化粧や髪型の変化にも対応可能なので利便性が向上します。写真などによる不正も判別できるので、入退室管理システムにおけるセキュリティを強化できます。最新の顔認証システムは、AIの学習機能であるディープラーニングによって、更に精度が高まっています。ディープラーニングは自動でAIに大量の情報を読み込ませる深層学習によりマスクをしたまま、眼鏡をかけたままでも認証できる技術です。これにより入退室管理システムにおいて高いセキュリティ性が求められる場所で採用されています。顔認証は、カード認証や暗証番号による認証などで起こる、なりすましも防止できます。入退室管理システムと併せて導入される認証方法であるカード認証では、紛失や盗難によって不正に本人になりすまして認証されてしまうリスクがあります。暗証番号認証では、認証時に第三者に暗証番号を盗み見されて悪用されるといったケースも起こり得ます。顔認証であれば第三者に不正に利用されるリスクがないので、入退室管理システムにおいてフラッパーゲートと組み合わせる認証システムとして最適といえます。またほかの認証方法と違って顔認証は認証する際に顔情報が記録されるため、入退室管理システムにおける不正入室を抑止できるという効果もあります。顔認証の認証スピードは速く、ウォークスルーで認証できるので混雑解消にも役立ちます。顔認証を用いた入退室管理システムと従業員の出退勤を管理、記録する勤怠管理システムを連携すれば従業員による不正打刻を防止でき、勤怠管理の効率化も図ることができます。顔認証は、貸し借りが不可能なので第三者による代理打刻を防止します。入退室管理システムと組み合わせたフラッパーゲートによって、確実に認証しなければ退勤できないシステムになっているため、残業時間を水増しすることができません。このように、不正打刻によって実際よりも賃金を多く支払うといった企業の損失を回避することができます。そして顔認証を用いた入退室管理システムの記録によって、従業員の出退勤状況をデータ化して確実に把握できるので担当者の負担軽減につながり、生産性の向上も期待できるメリットがあります。
◎KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-500
KJ TECH japan が提供する顔認証リーダーFE-500は、入退室管理システムに活用することでセキュリティの強化や利便性の向上が期待できます。KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-500は、1秒以下という認証スピードで多くの人が出入りするような場所でも混雑することなくスムーズな入退室が可能です。最大5名まで同時に認証でき、最大3m離れた場所からでも検知可能な機能も混雑解消に役立ちます。顔認証リーダーFE-500はディープラーニング技術によりマスク着用時でも認証可能なため、認証の度にマスクを外すといった手間が省けて利便性が向上します。またマスク検出機能によりマスク未装着の際は警告音が鳴る仕組みになっているので、医療機関や高齢者施設、食品を取り扱う工場などの入退室管理システムにおいて非常に便利な機能となっています。認証方式は赤外線を用いた3D認証で化粧や髪型の変化にも対応することができます。更にライブ検出機能搭載で画像や動画、3Dマスクなどの不正認証を防止できるので、入退室管理システムにおいてセキュリティ面でも高い水準を誇ります。共連れ対策を強化するアンチパスバック機能とは、入退室管理システムにおいて退室時に入室の記録がないと退室できない仕組みのことをいいます。万が一、共連れによって不正入室できたとしても、入退室管理システムに用いた顔認証によって退室できないので、情報漏洩を防ぐことができます。顔認証リーダーFE-500のデュアルカメラは、200万画素の解像度でクリアな認証が可能です。操作画面はIPSスクリーンを採用しており、視野角が広く画面操作がしやすくなっています。最大50,000人の顔情報を登録できるので、従業員数の多い企業でも安心です。企業においてさまざまな人が出入りするエントランスと機密情報などを取り扱っているエリアとでは、入退室管理システムにおいて求められるセキュリティレベルが違ってきます。機密情報などを取り扱っている、より高いセキュリティ性が求められるエリアでは顔認証とQRコードを併用し二段階認証を行うことで、より強固な入退室管理システムにおけるセキュリティを構築することができます。また複数の入退室管理システムと顔認証を連携することでデータを一元管理できるので、入退室管理を簡素化できます。
◎顔認証を用いたフラッパーゲートの導入事例
顔認証技術を活用したセキュリティシステムの導入は、さまざまな施設で安全性と利便性を両立させた入退室管理が実現されています。フラッパーゲートとの組み合わせは、物理的なセキュリティ強化と不正行為の抑止効果を高めることで注目されています。
⚪︎シェアオフィスにおける顔認証を用いたフラッパーゲートの導入
働き方の多様化により、ひとつのスペースを複数の個人や企業がシェアするシェアオフィスの需要が高まっています。シェアオフィスには複数の利用者が出入りするため、不正入室や情報漏洩のリスクが高くなる傾向にあり、入退室管理システムにおけるセキュリティ対策が課題になっています。シェアオフィスに入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを導入することによって利用者の入退室を詳細に管理することができ、よりセキュリティの高い環境が実現しました。フラッパーゲートで物理的に不正入室を阻止したり視覚的に不正を抑止することで、入退室管理システムのセキュリティの精度を高めることができます。またエントランスのフラッパーゲートに顔認証リーダーFE-500を組み合わせたことでスムーズな認証が可能になり、入退室管理システムの利便性も向上しました。
⚪︎ジムにおける顔認証を用いたフラッパーゲートの導入
24時間営業のジムにおいては深夜の受付の人件費が課題になっていましたが、フラッパーゲートを用いた入退室管理システムを導入することにより人件費を削減することができました。受付に入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを設置すれば受付にスタッフを常駐させる必要がないので、人件費を大幅にコストダウンすることが可能になります。またこれまで入退室管理システムの認証方法にICカードによる認証を採用していましたが、認証時に第三者と一緒に入室する共連れなどの不正も課題となっていました。受付の入退室管理システムに顔認証リーダーFE-500を用いたフラッパーゲートを設置したことで、共連れやカードの紛失、盗難などのリスクを軽減できたのです。顔認証を導入することによりICカード認証よりスムーズな入退室も実現でき、入退室管理システムの利便性も向上しました。また不正入室の際のアラーム機能により、利用者への不正入室の抑止力にもなりました。このように入退室管理システムだけでは防ぎきれない不正入室を、顔認証やフラッパーゲートで防止することができるのです。
◎まとめ
入退室管理システムと併せてフラッパーゲートを設置することで、人件費削減やセキュリティ性の向上などさまざまなメリットがあります。フラッパーゲートと顔認証を組み合わせることでスムーズな入退室が可能になり、精度の高い認証方式で入退室管理システムにおいてより強固なセキュリティを構築できます。入退室管理システムと併せてフラッパーゲートの導入をご検討の際は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。