コラム
COLUMN
KJ-3500、KJ-3300の指紋認証は皮脂認証と真皮認証が選択可能
身近にも利用する機会が増えつつある指紋認証は、鍵を用意する必要がなく暗証番号の管理もしなくて良いため防犯性に優れています。生体認証のなかでも利用しやすい指紋認証ですが、状況によっては反応が鈍く認証されにくい場合もあります。世界50カ国にシェアを広げるKJTECH japanの製品には、正確に指紋認証を行う皮脂認証と真皮認証を搭載した認証システムがあります。状況に応じたセキュリティ構築に皮脂認証や真皮認証が選択できる指紋認証システムを導入することで、より快適な認証管理を行います。
◎生体認証における指紋認証の特徴
指紋認証は個人による身体の特徴を使って、セキュリティ管理を行う生体認証のひとつです。指紋の紋様は千差万別で、一生変わることのない個人情報として扱われています。指紋認証は指紋が盛り上がった隆線の特徴点となる、端点と分岐点を指紋認証リーダーにて読み取ります。指紋の形状には、指紋の中心部分が弓なりになった「弓状紋(アーチ型)」、馬の蹄(ひずめ)に似た形状の「蹄状紋(ループ型)」、渦の中心が円状形の「渦状紋(ホール型)」の3種類に分けられます。ひとつの指紋のなかに同じ種類の紋様で形成されたものもあれば、違う種類の紋様が組み合って形成されたものもあるので、その特徴を捉えて指紋認証が行われます。指紋認証を行う際、まれに他人の指紋が一致するケースがあるため、誤認を防ぐ「リレーション」によって精度の高い指紋認証を行います。これにより指紋認証を行う際は、よく似た双子の場合でも一致することはありません。指紋認証の読み取り方式には導電性物質となる皮脂を通じて電極を反応させ、電子の移動から指紋を読み取る「静電容量方式」や、光の反射具合をもとに指紋を認識する「光学方式」、指紋に超音波を当てて立体的に認証を行う「超音波方式」があります。皮脂認証となる「静電容量方式」や、従来ある指紋読み取りの光学方式は、スマートフォンやパソコンにも採用されており身近に利用する機会の多い指紋認証方式です。真皮認証に使われる超音波方式は指紋認証のなかでも最新の読み取り方式で、手が濡れていたり汗をかいていたりする場合でも真皮認証によって正確な読み取りが行われます。
◎指紋認証システムを導入するメリット
指紋認証は認証リーダーに指をかざすだけで、解錠が行えるセキュリティシステムです。指紋認証は生体認証のなかでも導入コストが抑えられ、指紋のデータ登録も1度で完了するため利用しやすい認証システムといえます。指紋は経年変化による影響がほとんどなく、1度登録をしてしまえば長期的に利用できることもメリットのひとつです。指紋の形は個人によってそれぞれ異なるので偽造が難しく、なりすまし防止にも長けています。指紋認証は暗証番号のようにパスワードの管理や、IDカードのように持ち歩く必要もありません。そのため紛失するリスクやパスワードを盗み取られることもなく、情報漏洩に関わる危険性を抑え不正行為を防止する役割を果たします。指紋認証は紛失や盗難、漏洩といった事態が発生しないため、再発行手続きなどを行う必要もありません。管理者側の負担を軽減する指紋認証システムの導入は、管理人の業務効率化にも貢献します。また指紋認証には、皮脂認証や真皮認証の選択ができる認証リーダーなども登場しており、状況に応じた使い分けが可能です。真皮認証の導入は手が汚れていたり濡れていたりする場合でも正確に認証を行うため、利便性に優れています。高いセキュリティ能力を備えた真皮認証システムを会員制のフィットネスジムの受付に設置することで、受付に配置する人員コストを抑えることも可能です。アルコール除菌やプール後などで手が濡れた状態でも指紋認証リーダーに指をかざすだけで瞬時に認証が行われるため、スムーズな受付で顧客を待たせることなく来客の対応が行えます。
◎皮脂認証や真皮認証を行う指紋認証の仕組み
〇皮脂認証による指紋認証
昨今の認証技術により認証精度や高度なセキュリティ能力を高めつつある指紋認証ですが、より防犯性の向上を図るため認証方法を選べる端末も普及し始めています。一般的に多く普及している皮脂認証は、指紋に沿った汗腺から出ている皮脂を利用して皮脂認証を行います。皮脂認証は静電容量方式と呼ばれる読み取り方法で使用電気量が少なく、現在流通しているスマートフォンの指紋認証としても多く採用されています。皮脂認証の仕組みは、微弱な電極が指紋の凹凸部分についた皮脂に反応することで指紋を認識します。伝導性のある皮脂に電荷が集中し、隆線の特徴点となる分岐点や端点などの指紋情報を集めます。その電荷量が集中した位置を測定することで皮脂認証が行われます。しかし皮脂認証は手に汗をかきすぎていたり水で濡れていたりすると、電荷が正常に動かず測定が困難になるため正しく認証が行えない場合があります。また導電性物質となる皮脂が不足した乾燥状態では皮脂認証の電気がうまく反応しないケースもあり、指表面の状態で指紋認証の反応具合が変わります。このように静電容量方式を使った皮脂認証は、場合によって認証を行う電荷が正常に反応しないこともありますが、導入コストが抑えられるため皮脂認証は多くの場面で活用されています。
〇真皮認証による指紋認証
指紋認証のなかでも最も認証精度が高い真皮認証は、指表面の状態に左右されることなく指紋を読み取る認証技術です。真皮認証は皮膚の表皮と同様の指紋パターンが真皮にも存在することが知られており、手が汚れていたり濡れていたりする状態でも真皮認証を使った指紋認証はエラーを起こしません。皮膚の真皮層にある情報を真皮認証の特徴である超音波によって読み取るため、指の表面が乾燥した状態や荒れている状態でも真皮認証は指紋の特徴点を認識します。真皮認証は指紋が薄くなりがちな、高齢者が多く利用する介護施設への導入にも最適です。真皮にある指紋パターンを事前に登録したうえで、真皮認証による指紋認証を行うため偽造をすることは容易ではありません。そのため、真皮認証は非常にセキュリティ性の高い指紋認証技術といえます。マルチスぺクトルイメージングセンサーとも呼ばれる真皮認証は、利用している指紋認証システムによりオプションとして選択することも可能です。ほかの指紋認証方式に比べると真皮認証はまだ適応機器が少なく、導入コストも比較的高めにはなりますが真皮認証による正確な読み取りと指紋偽造のリスクがほとんどないことから、セキュリティを重視した企業による真皮認証の採用も進んでいます。指紋認証システムの導入を検討される場合、皮脂認証や真皮認証のいずれかを選択できる端末であれば状況に応じた安全性や利便性を構築できます。
◎皮脂認証と真皮認証を搭載した指紋認証リーダー
○KJTECH japan KJ-3500
タッチスクリーンで操作が行えるKJ-3500は皮脂認証と真皮認証の選択が可能な指紋認証リーダーです。端末の大きさは143mm×143mm×40mmサイズで画面も確認しやすく、KJ-3500の見た目もシックなデザインのため設置箇所の景観を損ないません。KJ-3500は指紋認証のほかにカード認証、暗証番号認証も利用可能なため2種類の認証方法を組み合わせるなど使い方にも工夫ができます。KJ-3500の認証速度は世界最速を誇っており0.1秒に2,000個の指紋認識、1秒に50,000個の指紋認識を行います。事前に登録をする指紋はひとつの指で3回行われ、指紋の細部までデータとして保存します。そのため指紋認証時に指が多少ずれたとしても、確実に認証を行うので正確性にも優れています。皮脂認証を行うKJ-3500は最大50,000個の指紋データが保存可能です。KJ-3500の皮脂認証は光学センサーで読み込みを行い、高解像度500DPIの幅広プリズムを採用しているので快適に認証が行われます。KJ-3500は皮脂認証だけでなく指の表面層の状態に左右されることなく認証を行える、真皮認証へのバージョンアップも可能です。KJ-3500の真皮認証は指が汚れていたり荒れていたりする状態でも、真皮層にある指紋を読み取るため快適なセキュリティの構築に貢献します。
○KJTECH japan KJ-3300
最大50,000件の指紋テンプレートを保存可能なKJ-3300は、指紋認証とあわせてカード認証が行えます。サイズは、115mm×165mm×49mmで2.8インチのスクリーンを採用しています。皮脂認証を行う際には認証精度の高い発光センサーの技術を用いて認証されるため、認証速度が速く正確な皮脂認証が可能です。KJ-3300は、マンションや一般企業、公共施設など、多くの人が出入りし、高いセキュリティが求められる場所におすすめの指紋認証システムです。指紋認証だけでなく、カードキーまたは暗証番号キーとの併用も可能です。親機としてオフィスのフロア全体を管理できるシステムで、企業の勤怠管理や入退室管理において代理打刻などの不正な行為を防ぎ、セキュリティ対策にも貢献します。機能だけでなく、KJ-3300はオプションで指の表皮の下にある真皮で認証を行う真皮認証機能を搭載することも可能です。指紋の偽造が難しいとされる真皮認証へのバージョンアップで、さらに利便性の高いセキュリティを実現します。
◎皮脂認証と真皮認証を用いた指紋認証システムの活用事例
〇KJ-3300の指紋認証
皮脂認証が可能なKJ-3300の指紋認証システムを機密情報管理室に導入することで、より高度なセキュリティ管理が実現します。皮脂認証を行うKJ-3300の指紋認証リーダーは小さい電極が搭載されたセンサーに、指紋の皮脂が触れることで認証を行います。皮脂認証を用いた指紋認証により、機密情報を厳重に扱う部署への防犯性を高めた不正抑止が可能です。皮脂認証は、指紋に沿った汗腺から出る皮脂を導電性物質として電荷量を測定しており、緊張などにより指が汗で滲んでしまうと正常に読み取りができず認証エラーが生じます。万が一、不正行為により身体が緊張状態にある場合は必要以上の発汗により皮脂認証エラーが発生するため、機密情報を取り扱う部署でもKJ-3300のオプションである真皮認証は、セキュリティ性の高い指紋認証としておおいに役立ちます。またKJ-3300の指紋認証リーダーは、暗証番号やカード認証の組み合わせもできるため、二重のセキュリティを構築できます。
〇KJ-3500の指紋認証
皮脂認証と真皮認証の選択が可能なKJ-3500の指紋認証リーダーは、高齢者が多く利用するデイサービスや介護施設の設置にも適しています。スタッフと利用者の幅広い年齢層にも対応するKJ-3500の指紋認証リーダーを導入することにより、指紋が薄くなっている高齢者や指の乾燥や手荒れが起こりやすいスタッフでも認証が行える真皮認証で快適なセキュリティ管理が行えます。デイサービスや介護施設には徘徊を防止するため、IDカードや暗証番号など指紋認証以外のセキュリティ方法でオートロックを設置する施設は多くあります。その場合、解錠にカードの用意やパスワード管理が必要になりますが、KJ-3500の指紋認証は真皮認証が行えるので、鍵を管理するスタッフの負担軽減にもつながります。利用者との外出から施設へ戻る際、利用者をケアしながら指紋認証リーダーに指をかざすだけで認証が行えるためストレスなく解錠作業が完了します。秋から冬にかけての指の乾燥や手荒れの状態にも適応している真皮認証は、指表面の状態に関わらず認証可能です。KJ-3500の真皮認証は認証速度も速いため、スムーズな出入りが実現します。
◎まとめ
さまざまな場面で活用されている指紋認証ですが、KJ-3500やKJ-3300のように皮脂認証と真皮認証を選択できる指紋認証端末であれば状況に応じて、より快適なセキュリティ管理が可能です。皮脂認証や真皮認証を使い分けることで利便性の高い防犯システムを構築できるKJTECH japanのKJ-3500やKJ-3300は、指紋認証にあわせて暗証番号認証やカード認証も併用できるため堅牢性にも優れています。皮脂認証や真皮認証の選択可能な指紋認証リーダーをご検討の場合は、KJTECH japanまでお気軽にお問合せください。